## page was copied from DiscoDingo/ReleaseNotes ## page was copied from YakketyYak/ReleaseNotes ## page was copied from XenialXerus/ReleaseNotes ## page was copied from ZestyZapus/ReleaseNotes ## page was copied from ArtfulAardvark/ReleaseNotes ## page was copied from CosmicCuttlefish/ReleaseNotes ## When adding features to this page, please add credits for the relevant upstream developers where appropriate. ||'''Table of Contents'''<
> <>|| = イントロダクション = このリリースノートには、'''Ubuntu 19.10'''(Eoan Ermine)のリリース概要と Ubuntu 19.10 とそのフレーバーに関する既知の不具合を記述しています。 === サポート期間 === Ubuntu 19.10 は[[Releases|2020 年 7 月]]までの 9 ヶ月間サポートされます。長期サポートが必要な場合は、 [[BionicBeaver/ReleaseNotes/Ja|Ubuntu 18.04 LTS]] の利用を推奨します。 === 公式フレーバーのリリースノート === 公式フレーバーのリリースノートは[[#公式フレーバー|こちら]]で確認できます。 <
> = Ubuntu 19.10 を入手する = == Ubuntu 19.10 をダウンロードする == イメージはお近くのミラーサイトからもダウンロードできるでしょう。 ISO およびフラッシュ可能なイメージはこちらからダウンロードできます: http://releases.ubuntu.com/19.10/ (AMD64 向け Ubuntu デスクトップとサーバー) <
> http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu/releases/19.10/release/ (あまりダウンロードされない Ubuntu イメージ) <
> http://cloud-images.ubuntu.com/daily/server/eoan/current/ (Ubuntu クラウドイメージ) <
> http://cdimage.ubuntu.com/netboot/19.10/ (Ubuntu Netboot) <
> http://cdimage.ubuntu.com/kubuntu/releases/19.10/release/ (Kubuntu) <
> http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/releases/19.10/release/ (Lubuntu) <
> http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-budgie/releases/19.10/release/ (Ubuntu Budgie) <
> http://cdimage.ubuntu.com/ubuntukylin/releases/19.10/release/ (Ubuntu Kylin) <
> http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-mate/releases/19.10/release/ (Ubuntu MATE) <
> http://cdimage.ubuntu.com/ubuntustudio/releases/19.10/release/ (Ubuntu Studio) <
> http://cdimage.ubuntu.com/xubuntu/releases/19.10/release/ (Xubuntu) == Ubuntu 19.04 からのアップグレード == デスクトップ環境でのアップグレード手順は次のとおりです: * システム設定から「ソフトウェアとアップデート」を開きます。 * 3番目の「アップデート」と書かれたタブを選択します。 * 「Ubuntu の新バージョンの通知」のドロップダウンメニューを「すべての新バージョン」にします。 * Alt + F2 を押してコマンドボックスに "update-manager -c" と入力します(ダブルクオーテーションは付けません)。 * 「ソフトウェアの更新」が開いて、次のように表示されるはずです: 「19.10 が入手可能です」 * 表示されない場合、 "/usr/lib/ubuntu-release-upgrader/check-new-release-gtk -d" も使用できます。 * 「アップグレード」を押し、画面に表示される指示に従います。 サーバー環境でアップグレードするには、次の手順を用います: * {{{update-manager-core}}} をインストールしていない場合はインストールします。 * /etc/update-manager/release-upgrades の {{{Prompt}}} 行が {{{Prompt=normal}}} に設定されていることを確認します。 * {{{do-release-upgrade -d}}} のコマンドでアップグレードツールを起動します。 * 画面に表示される指示に従います。 注意:サーバーのアップグレードでは GNU screen を使用しており、通信が切断されてしまった場合などでも自動的に再アタッチします。 Ubuntu デスクトップおよび Ubuntu サーバーのオフラインでのアップグレードオプションはありません。公式ミラーや各地の接続可能なミラーのいずれかにネットワーク接続できることを確認して、上記の指示に従ってください。 === i386 環境でのアップグレード === i386 アーキテクチャーのユーザーは、 Ubuntu 19.10 へアップグレードできません。また、ホストアーキテクチャーとしての i386 のサポートは 19.10 で廃止されました。 <
> = Ubuntu 19.10 の新機能 = ## * For other changes since 16.04 LTS, see the [[ZestyZapus/ReleaseNotes|17.04 Release Notes]] and [[YakketyYak/ReleaseNotes|16.10 Release Notes]]. == 更新されたパッケージ == === Linux カーネル🐧 === Ubuntu 19.04 は Linux '''5.3''' をベースにしています。 19.04 のカーネル 5.0 に対して、 AMD Navi GPU や新しい ARM SoC、 ARM Komeda ディスプレイ、 Xeon サーバーの Intel Speed Select など、さまざまな新しいハードウェアのサポートが追加されました。 PID の再利用の競合を回避できる pidfd や、新しい mount API、非同期 I/O における io_uring インターフェースのサポートは、開発者にとってうれしい機能でしょう。起動時間を改善するために、カーネルの圧縮アルゴリズムを多くのアーキテクチャーで lz4 に変更し、 initramfs の圧縮アルゴリズムはすべてのアーキテクチャーで lz4 に変更しました。 === ツールチェインのアップグレード 🛠️ === Ubuntu 19.10 では、glibc 2.30、☕OpenJDK 11、rustc 1.37、GCC 9.2、🐍Python 3.7.5, Python 3.8.0(インタープリターのみ)、💎ruby 2.5.5、php 7.3.8、🐪perl 5.28.1、golang 1.12.10 といった、最新のツールチェインが採用されています。POWER および AArch64 のツールチェインでもクロスコンパイラ方面で改善があり ARM、S390X および RISCV64 をターゲットしたクロスコンパイルが有効になりました。 == セキュリティ対策の改善🔒 == Ubuntu 19.10 では GCC に対して、スタッククラッシュプロテクションと制御フローインテグリティプロテクションの両方のサポートを含む、hardening オプションが有効化されました。いくつかを除き、main コンポーネントにあるほぼすべてのパッケージは、このオプションのもとに再ビルドされています。 == Ubuntu デスクトップ == === GNOME 3.34 === 19.10 では数多くの不具合が修正され、いくつかの新機能が導入され、応答性や性能がかなり改善された、GNOME 3.34 を採用しています。 * 「アクティビティ」においてアイコンやグループをドラッグアンドドロップすることで、アイコンをグループ化できるようになりました * 壁紙の設定が改善されました * WiFi の設定が改善されました * 3.34 のリリースノートはこちらです: https://help.gnome.org/misc/release-notes/3.34/ * パフォーマンスが改善しました: * 一貫して高く、スムーズになったフレームレート * 多くのグラフィックドライバーにおいて、Xorg セッションの出力遅延が(1 フレームほど)改善されました * タッチパッドによるスクロールやキーボードのようないくつかのデバイスにおいて入力遅延が改善されました * CPU の使用量が減りました === Ubuntu 19.10 の主な新機能 === * USB ドライブを接続したとき、直接 Dock からアクセスできるようになりました * 新しいテーマ: Yaru light と dark が利用可能になりました。 GNOME Tweaks をインストールすると簡単に切り替えられます * XWayland アプリが[[https://bugs.launchpad.net/bugs/1652282|root/sudo で実行できるようになりました]] * WPA3 のサポートが追加されました * Chromium ブラウザーは 19.10 から snap版のみ提供されるようになりました。[[https://ubuntu.com/blog/chromium-in-ubuntu-deb-to-snap-transition|詳細はこちらのブログを参照してください]] === ルートファイルシステムの ZFS 対応 === * ルートファイルシステムとして ZFS の利用のサポートが、19.10 では実験的機能として追加されました * インストーラーにより、ZFS ファイルシステムの作成やパーティションレイアウトの構成が自動的におこなわれます * 詳しいことは[[https://didrocks.fr/2019/08/06/ubuntu-zfs-support-in-19.10-introduction/|こちら]]や[[https://didrocks.fr/2019/10/11/ubuntu-zfs-support-in-19.10-zfs-on-root/|こちら]]の Didrocks のブログを参照してください === NVIDIA関連の改善 === * ドライバーが ISO に同梱されています * NVIDIA ドライバーが利用されているときの起動時の信頼性が改善しています([[https://bugs.launchpad.net/bugs/1798790|例 1]]、[[https://bugs.launchpad.net/bugs/1705369|例 2]]) * [[https://gitlab.gnome.org/GNOME/mutter/merge_requests/602|特に NVIDIA 使用時の]]レンダリングがスムーズになりフレームレートが改善しました === アプリケーションのアップデート === * !LibreOffice 6.3 * Firefox 69 * Thunderbird 68 === サブシステムのアップデート === * [[https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/Notes/13.0/|PulseAudio 13.0]] == Ubuntu サーバー == === イメージ === ppc64el と arm64 向けのライブサーバーISO イメージは、プロダクションレディと言える状態になり、これらふたつのアーキテクチャーのベアメタルマシンに Ubuntu サーバーをインストールする際の推奨メディアとなりました。 === QEMU === QEMU はリリース 4.0 に更新されました。 Ubuntu 19.04 以降の主な変更点については、[[http://wiki.qemu.org/ChangeLog/4.0|4.0]]の変更点一覧を参照してください。 以前のバージョンからの移行も通常通りサポートしています。アップグレードする際は、ゲストが最新バージョンの改善点や修正点のすべてを享受できるように、[[https://wiki.ubuntu.com/QemuKVMMigration#Upgrade_machine_type|マシンタイプを更新する]]ことが常に推奨されています。 QEMU の仮想マシン内部で仮想 3D GPU を作成できる[[https://virgil3d.github.io/|virglrenderer]]がついに有効化されました。これは GPU パススルーには劣るものの、従来の[[https://www.linux-kvm.org/page/How_to_assign_devices_with_VT-d_in_KVM|PCI パススルー]]やより最新の[[https://www.kernel.org/doc/Documentation/vfio-mediated-device.txt|Mediated デバイス]]をサポートしていないプラットフォームにおいて便利です。 === libvirt === libvirt は 5.6 に更新されました。Ubuntu 19.04 の 5.0 からの変更点はアップストリームの[[https://libvirt.org/news.html|変更履歴]]を参照してください。 数多くの変更の中でも、言及すべき価値のある変更点は、QEMU が[[http://manpages.ubuntu.com/manpages/eoan/man1/virsh.1.html|マイグレーション時に並列接続できるようになった]]ことでしょう。これによりネットワークが飽和状態でなければ、マイグレーションの速度が向上します。 === dpdk === Ubuntu は DPDK の 18.11.x の最新安定版である 18.11.2 を採用しています。本当に最新である(安定版でない)バージョンの 19.08 は、DPDK のダウンストリームプロジェクト(Open vSwitch など)がまだ完全には対応していないため、見送りとなりました。 詳細は[[https://doc.dpdk.org/guides-18.11/rel_notes/release_18_11.html#release-notes|18.11.1]]や[[https://doc.dpdk.org/guides-18.11/rel_notes/release_18_11.html#id1|18.11.2]]のリリースノートを参照してください。 === Open vSwitch === Open vSwitch は 2.12 になりました。 詳細は[[http://openvswitch.org/releases/NEWS-2.12.0|リリースノート]]を参照してください。 === MySQL 8.0 === MySQL は 8.0 に更新されました。新機能や廃止予定、削除された機能など MySQL 8 の変更点については、アップストリームのドキュメントである「[[https://dev.mysql.com/doc/refman/8.0/en/mysql-nutshell.html|What Is New in MySQL 8.0]]」を参照してください。HA やスケーラビリティの機能を追加する[[https://dev.mysql.com/doc/mysql-router/8.0/en/|MySQL Router]]は、msyql-router パッケージとして universe コンポーネントに導入されました。次の Ubuntu リリースにて、main コンポーネントへと移行する見込みです。 === PHP 7.3 === PHP 7.3 では言語に対していくつかの改良が加えられています:フレキシブルな heredoc 構文と newdoc 構文、JSON_THROW_ON_ERROR、list()のリファレンス渡し、いくつかの新しい関数。大文字小文字を区別しない定数やさまざまな関数が非推奨か削除されていますので、7.3 へと移行する開発者は[[https://www.php.net/manual/en/migration73.php|7.2 から 7.3 へのマイグレーションガイド]]を参照すると良いでしょう。 === Raspberry Pi 🍓 === Ubuntu 19.10 の Raspberry Pi 32 ビットと 64 ビットプレインストールイメージ(raspi3)は、Raspberry Pi 4 プラットフォームもサポートするようになりました。これにより Ubuntu イメージは、Raspberry Pi ファミリーのほとんどすべてのモダンなフレーバー(Pi 2、Pi 3B、Pi 3B+、CM3、CM3+、Pi 4)をサポートするようになります。 === OpenStack Train === Ubuntu 19.10 では最新の !OpenStack リリースである「Train」が同梱されています。次のコンポーネントが含まれています: * !OpenStack Identity - Keystone * !OpenStack Imaging - Glance * !OpenStack Block Storage - Cinder * !OpenStack Compute - Nova * !OpenStack Networking - Neutron * !OpenStack Telemetry - Ceilometer, Aodh, Gnocchi, and Panko * !OpenStack Orchestration - Heat * !OpenStack Dashboard - Horizon * !OpenStack Object Storage - Swift * !OpenStack Database as a Service - Trove * !OpenStack DNS as a Service - Designate * !OpenStack Bare-metal - Ironic * !OpenStack Filesystem - Manila * !OpenStack Key Manager - Barbican ##Please refer to the [[http://releases.openstack.org/stein/|OpenStack Stein release notes]] for full details of this release of !OpenStack. ##!OpenStack Stein is also provided via the [[OpenStack/CloudArchive|Ubuntu Cloud Archive]] for !OpenStack Stein for Ubuntu 18.04 LTS users. '''警告''': !OpenStack デプロイのアップグレードは重要なプロセスであり、 !OpenStack 毎に固有のアップグレード手順の計画やテストを気にするべきでしょう。 Juju を利用した Ubunu !OpenStack のデプロイ方法についてのさらなる情報は [[https://docs.openstack.org/charm-guide/latest/19.04.html|OpenStack Charm のリリースノート]]を必ず読んでください。 === cloud-init === バージョンは 18.5 から[[https://launchpad.net/cloud-init/trunk/19.2|19.2]]に更新されました。注目すべき新しい機能は次のとおりです: * Exoscale 向けデータソースの追加 * DataSourceOracle:仮想マシン上でのセカンダリーNIC の設定 * net:EphemeralDHCP における RFC3442(Classless Static Routes)サポート (Bug:1821102) * 起動イベントの解析結果を報告する cloud-init analyze 機能の追加 * Azure において、netlink メッセージ経由で provision state から起動できる機能の追加 * どのクラウドでインスタンスが動いているかを表示する 'cloud-id' コマンドの追加 * write_files モジュールにおけるファイルへの追記のサポート * Asset Tag を利用した OpenStack であることの表示 (Bug:1669875) * instance-data.json による platform と subplatform の値の標準化 * armel/armhf/arm64 において Ubuntu アーカイブミラーの選択 * Azure 向けのデータソーステレメトリー、ネットワーク設定、SSH鍵の強化 * Ubuntu のサードパーティドライバー用設定モジュールの追加 * EC2 Classic インスタンスにおけるリブート時のネットワーク設定の変更のサポート * Scaleway:インスタンスタグ内部での SSH鍵提供のサポート * NoCloud におけるファイルシステムラベルの case-insensitive のサポート強化 '''''注意''''':cloud-init は'''eoan-updates''' リポジトリポケット経由で、[[https://wiki.ubuntu.com/CloudinitUpdates|Stable Release Update プロセス(SRU)]]を利用したパッケージのアップデートが頻繁におこなわれます。[[https://help.ubuntu.com/lts/serverguide/automatic-updates.html|Unattended Upgrades設定]]をおこなっているマシンは、自動的にこれらのアップデートが適用されます。 === curtin === バージョンは[[https://launchpad.net/curtin/trunk/19.2|19.2]]に更新されました。着目すべき新機能は次のとおりです: ## obtained via: git log 12e412335b248b4a4a88556ff13b5dbafefba154..HEAD | log2dch to supplement milestone details * zkey 暗号化の場当たり的な対応(s390x) * 設定時に既存のストレージデバイスをエクスポートするための block-discover コマンドと API の追加 * storage-config における schema を検証するためのサブコマンドの追加 * s390 DASD デバイスのサポート * fsimage-layered:// URI を利用したマルチレイヤーイメージのサポート * storage_config:DM_MULTIPATH_DEVICE_PATH の有無ではなく、その値を検証するよう変更 [Michael Hudson-Doyle] * block-discover:multipath デバイスに対する処理の追加 (Bug:1839915) * vmtests:設定・スケジューリング・イメージ同期のテストの際のパフォーマンスを改善 * vmtests:arm64 テストの有効化 === s390x === IBM Z と LinuxONE / s390特有の(19.04 からの)改善点は次のとおりです(一部s390x 以外にも関係します): * 既存のさらには新しいハードウェアのサポート (Bug:1830742)、 (Bug:1842774) は主要なタスクです。たとえばカーネルの観点からだと、新しいハードウェア向けの CPU モデルが導入され (Bug:1830239) 、より強化された診断機能が追加されました (Bug:1829270)、Linux カーネルの診断データが拡張されました (Bug:1829270)。それだけでなく仮想化/KVM の観点からは、KVM ゲスト向けの IO 拡張が導入され (Bug:1834533)、DASD パススルーがサポートされ (Bug:1843892)、繰り返しになりますが新しいハードウェアモデルが QEMU/KVM 向けに追加されました (Bug:1830238)、(Bug:1836066)、(Bug:1828038)。 * IBM z15 と Linux ONE III ハードウェアジェネレーション向けに、zFCP/SCSI ディスクのためのセキュアブート(IPL)が導入されました。これはカーネル (Bug:1829027)、 (Bug:1830617)、 (Bug:1843960)、 (Bug:1843961)だけでなく、インストーラーや QEMU/KVM にも影響します (Bug:1830243)。 * s390-tools が v2.11.0 にアップグレードされました。これにより様々な改良とともに、SCSI のセキュアブート(IPL)サポートにおける制約の解消 (Bug:1825351)、 (Bug:1843879)や zkey の改善 (Bug:1836907)がおこなわれています。 * CPU_MF ハードウェアカウンターも大幅に強化されています。これはカーネルのようないくつかのコンポーネント (Bug:1834201)、 (Bug:1836739)、 (Bug:1836340)だけでなく、perf (Bug:1837051) や libpfm (Bug:1837016)にも関係しています。 * virt-manager の更新 (Bug:1827069) に伴い、ブート設定の上書きが追加されました (Bug:1826856) 。 * パフォーマンスの改善のために zlib のハードウェアサポートも改良されています (Bug:1823157)。 * s390x に最適化された zlib 圧縮 (Bug:1825350) や gzip パフォーマンスを改善 (Bug:1839123)、 (Bug:1841052)するパッチも取り込まれています。これにより、z15 と LinuxONE III上の zEDC による Integrated Accelerator を用いた、ハードウェアアクセラレートされた deflate を利用可能になります。 * 起動時間の改善のために、カーネルの圧縮メソッドが LZ4 になりました (Bug:1840934)、 (Bug:1841193)。 * libhugelbfs のバージョンがより新しいリリースである v2.21 に更新されました (Bug:1825216)。 * smc-tools は最新の v1.2.1 に更新されました (Bug:1825217)。 * valgrind が最新リリースである v3.15 に更新されたことにより、s390x関連の問題も修正されています (Bug:1828219)。 * ツールチェインが gcc 9.2 (Bug:1825346) と LLVM 9.0 (Bug:1836343)に更新されました。 * glibc の 2.30 へのアップグレードにより、新しい命令がサポートされ、パフォーマンスが改善されています (Bug:1825349)。 * libdfp が v1.0.14 に更新されたことで、s390x の十進浮動小数点ハードウェアが大幅に改善され、活用できるようになりました (Bug:1836532)。 * libatlas ライブラリは z13 や z14 の特定の s390x ハードウェア向けに最適化されたバージョンでは利用できません (Bug:1837577)。 * MIO (Bug:1825352)、 (Bug:1844668)向けに PCI サブシステムにいくつかの変更と修正が加えられ、Directed Interrupt をサポートするようになりました (Bug:1825353)。 * poly1305 (Bug:1736704)や chacha20 (Bug:1736705)の SIMD アクセラレーション実装が openssl に追加されました。 * openssl-ibmca が最新の v2.1.0 に (Bug:1826198)、 (Bug:1836865)、libica(3)が v3.6.0 へ (Bug:1826194), (Bug:1836866)と更新されました。 * opencryptoki が v3.11.1 に更新されたことで (Bug:1826193)、さまざまな不具合が修正され、opencryptoki ica tokens として CKM_SHA256_RSA_PKCS_PSS、CKM_SHA384_RSA_PKCS_PSS、CKM_SHA512_RSA_PKCS_PSS のサポートが追加されました(Bug:1835048)。これは特に TLS 1.3 やその GSKit サポートに関連しています。 * PoenSC をサポートする libp11 の v0.4.10 アップグレード (Bug:1830730) や、暗号化ハードウェアの計測をサポートするための zcryptstats の s390-tools パッケージへの追加 (Bug:1821918)、(オンチップ CRACF ベースの)TRNG と PRNG のシードを元にしたカーネルの暗号化関連の修正 (Bug:1835553)、AP ファシリティの並列操作(追加と削除のイベント) (Bug:1835554)などの、cryptography のさらなる改良がおこなわれています。 * ついに、セキュリティのと完全性の観点から、たとえば KASLR(Kernel Address Space Layout Randomization)のようなさまざまな対応がおこなわれました。特定の攻撃に対する防御のためにカーネルをロードする場所をランダム化する機能がサポートされ (Bug:1832626)、(部分的に不安定であると懸念される)DIX 機能を使うことなく FCP チャンネルとターゲット LUNs の間でハードウェアベースの DIF データの完全性チェックができるように、DIF と DIX の起動時の操作の分離がおこなわれました (Bug:1836608)。 == クラウドイメージ☁ == === KVM に最適化されたゲストイメージ === 新規に amd64 向け qcows2 イメージが追加されました。[[https://cloud-images.ubuntu.com/eoan/current/|Eoan 向けデイリービルド]]の eoan-server-cloudimg-amd64-disk-kvm.img には[[https://launchpad.net/ubuntu/+source/linux-kvm|linux-kvm]]カーネルが採用されています。 このイメージは KVM ハイパーバイザーに特化した体験を提供することが目的です。このイメージは initramfs を持っておらず、仮想環境に合わせたいくつかの性能改善策が適用されています。この新しい KVM ハイパーバイザーイメージを利用した時、既存のイメージに比較して起動時間が短くなっていることが期待されます。 = 既知の問題 = 予想される通り、あらゆるリリースと同じように、今回の Ubuntu 19.10 のリリースにもユーザーが陥りそうな重大な既知の不具合がいくつか存在します。現時点で判明している不具合(およびいくつかの回避策)をここに記録しておきます。これらの不具合については、再度報告する必要はありません。 == デスクトップ == === NVIDIA のプロプライエタリドライバーにおける Wayland の有効化 === [[https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+bugs?field.tag=nvidia-drm.modeset|多くの不具合]]があるため、推奨していません。しかしながらもし試してみたい場合、19.10 ではいくつか追加の手順が必要になります: 1. カーネルパラメーターに `nvidia-drm.modeset=1` を追加します。 2. `/usr/lib/udev/rules.d/61-gdm.rules` の nvidia の行をコメントアウトします。 3. 手順2 を実施した結果、[[https://bugs.launchpad.net/bugs/1705369|古いバグ]]が再現するかもしれません。この場合 BIOS で内蔵GPU を無効化する必要があるでしょう。 === Xorg セッションにおける分数スケーリング === Xorg で分数スケーリングを有効化すると、パフォーマンスの低下や画面の崩れが発生するかもしれません。これにはふたつの回避策があります: * 100%の整数倍のスケーリングのみを利用する * ログイン時に「Ubuntu on Wayland」を選択する === ライブセッションの開始に時間がかかる === 古いハードウェアと遅いインストールデバイス(たとえば古い USB ドライブ)などの組み合わせによっては、標準の snap の準備に時間がかかり、ライブセッションが開始するまでに数分かかることがあります。 === 確認ダイアログで ZFS ではなく ext4 が表示される === ZFS上にシステムをインストールする選択肢を選んだのち、「ディスクに変更を書き込みますか?」のメッセージとともに、ext4 パーティションが作られるように表示されます。動作としては正しいのですが、利用者に混乱を引き起こす表示です。 (Bug:1847719) === ログイン画面からシャットダウンや再起動がおこなえない === ログイン画面において、再起動やシャットダウンの選択が動作しません。これは Bug:1847896 にて対応中です。 === ふたつ以上のドライブが存在するとブートローダーが正しくインストールされない === ふたつ以上のドライブが存在するシステムでインストールする際、最初のドライブ以外を選択するとドライブの選択とブートローダーのインストール先が同期しない可能性があります。 [[https://bugs.launchpad.net/bugs/1847898|LP #1847898]] ブートローダーのデバイスを正しく選択するためには、次の手順を実施してください: * 最後にある「それ以外」のオプションを選択する * ドロップダウンリストから正しいブートローダーデバイスを選択する * 「戻る」をクリックする * 「ガイドによるパーティショニング」を選択する * 正しいインストール先のデバイスを選択する * インストールを続ける これによりブートローダーとルートファイルシステムの双方が、期待通りのデバイスにインストールされます。 == Raspberry Pi == === Raspberry Pi 3 A+の問題 === ファームウェアの問題により、Ubuntu 19.10 の Raspberry Pi 向けイメージは Raspberry Pi 3 A+のデバイスでは起動しません。この問題は[[https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/zfs-linux/+bug/1848247|LP: #1848247]]で対応中です。 <
> = 公式フレーバー = 公式フレーバーの各リリースノートは、以下のリンクより参照できます: * Kubuntu [[https://wiki.ubuntu.com/EoanErmine/ReleaseNotes/Kubuntu]] * Lubuntu [[https://lubuntu.me/eoan-released/]] * Ubuntu Budgie [[https://ubuntubudgie.org/blog/2019/10/17/19-10-ubuntu-budgie-released]] * Ubuntu Kylin [[http://www.ubuntukylin.com/news/1910_released-en.html]] * Ubuntu MATE [[https://ubuntu-mate.org/blog/ubuntu-mate-19-10-eoan-ermine-release/]] * Ubuntu Studio [[https://wiki.ubuntu.com/EoanErmine/ReleaseNotes/UbuntuStudio]] * Xubuntu [[https://wiki.xubuntu.org/releases/19.10/release-notes]] <
> = より詳しい情報 = === バグレポート === あなたのコメントやバグレポート、レポートへのコメント・パッチの投稿・提案は、バグの修正や将来のリリース品質の改善につながります。[[http://help.ubuntu.com/community/ReportingBugs|ツールを用いてバグを報告してください]]。 バグの修正を通じて貢献したいのであれば、[[http://wiki.ubuntu.com/BugSquad|Bug Squad]] ページが役に立つでしょう。 === Ubuntu に参加するには === Ubuntu を支援したいのであれば、以下の支援できる方法の一覧に目を通してみてください。 https://community.ubuntu.com/contribute === Ubuntu に関して === Ubuntu に関するより詳しい情報は、[[https://www.ubuntu.com|Ubuntu サイト]]や[[https://wiki.ubuntu.com|Ubuntu wiki]] を確認してください。 Ubuntu の開発に関するアナウンスを受け取るには、Ubuntu開発アナウンスメーリングリストを購読してください。 https://lists.ubuntu.com/mailman/listinfo/ubuntu-devel-announce