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Kinetic Kudu リリースノート

イントロダクション

Ubuntu 22.10 (Kinetic Kudu) リリースノートは、Ubuntuそのそのフレーバーについて、全体像と既知の問題点に関する情報を提供します。

サポート期間

Ubuntu 22.10は2023年7月までの9ヶ月サポートされます。もしLong Term Support(長期サポート)版が必要な場合、Ubuntu 22.04 LTSを利用してください。

22.10の新機能

アップデートされたパッケージ

Linux kernel 🐧

Ubuntu 22.10は、新しいLinux Kernel 5.19とともに提供されます。以下の特筆すべき機能だけでなく、新しい機能やドライバー、改善や修正が含まれます:

systemd v251.4

initシステムがsystemd v251.4に更新されました。より詳細な情報や個別の新機能は、アップストリームのchangelogを参照してください。

ツールチェインの更新 🛠️

debuginfodのサポート

このリリースノート以前に行われたdebuginfodインスタンスに関するアナウンスの通り、GDB(あるいはdebuginfo-consumingが利用されるアプリケーション)が利用されているときにUbuntuは自動的にデバッグシンボルをdebuginfodサービスから要求するようになります。詳細は、Ubuntu Server Guideのdebuginfodセクションを参照してください。

セキュリティ更新 🔒

ベースシステム

Ubuntu Desktop

GNOME :footprints:

更新されたアプリケーション

更新されたサブシステム

Ubuntu Server

Subiquity 22.10.1

Ubuntu 22.10 Live Serverには、Subiquity 22.10.1が含まれます。このバージョンには、多くのバグ修正といくつかの機能追加、具体的にはautoinstall機能の強化と、cloud-initの統合、キーボード設定の調整が行われています。詳細は、リリースノートを参照してください。

Socket-activated SSHd

Ubuntu 22.10のデフォルトでは、opensshはsystemdのソケットアクティベーションを利用します。 この機能の詳細はこのページの記載を参照してください。

SSSD

Windows統合を実現するためのLDAP Channel BindingとLDAP署名のサポート

cyrus-sasl2 がWindows ServerのLDAP Channel BindingLDAP署名を実現する新しい条件 を満たすようにパッチされました。

GSSAPI/GSS-SPNEGO認証を行うような場合、たとえば ldaps:// を用いる場合、MicrosoftはChannel Bindingを有効にすることを推奨しています。Windows Serverがこの機能を要求する設定になっている場合、Channel Bindingを利用していない接続は拒否されます。

Bind9

Rsync

Resource agents 4.11.0

複数のエージェントで機能強化が行われました。たとえば:

これらはmainに属する resource-agent-base binary パッケージの更新によって提供されています。全ての変更点を確認するには、upstream changelogを確認してください。

Fence agents 4.11.0

fence-virtdfence-virt が新しいバイナリパッケージとして投入されました。

OpenVPN 2.6.0 snapshot

OpenVPN 2.6.0 はまだリリースされていないため、Ubuntu Kineticではgitのsnapshotバージョンを利用しています。 この新バージョンではOpenSSL 3サポート関連する機能強化が行われています。 もうひとつのユーザーに影響のある重要な変更は、 --cipher オプションがなくなり、新しい --data-ciphers オプションが利用されることになったことです。 --data-ciphers が与えられていない場合、デフォルトでは AES-256-GCM:AES-128-GCM:CHACHA20-POLY1305 が指定されたものとして振る舞います。これは、古い暗号系を利用しているユーザーに影響します(たとえば AES-256-CBC )。このような場合、ユーザーはデフォルトで利用可能な暗号系を用いた証明書に移行することが推奨されますが、 --data-ciphers を明示的に指定するというワークアラウンドもあります。

暗号系のネゴシエーションについては、upstreamのドキュメントを参照してください。

Containerd 1.6.4

このバージョンにはこちらの一覧にあるような、いくつかの大きな変更が含まれています。shimプラグインと、shimバイナリのパス指定に対応するようになりました。

Runc 1.1.2

このバージョンには、重要なセキュリティアップデートと、いくつかの機能強化、バグの修正とアップストリームのCIシステムの更新による機能改善が含まれています。より詳細な情報は、 upstream changelogを確認してください。

Docker.io 20.10.16

このバージョンには、潜在的なロック問題の対処と、内部的な依存関係の修正が行われています。より詳細な修正は、upstream changelogを参照してください。

qemu

Qemuがv7.0.0に更新され、メジャー・マイナー双方で多くの更新が行われています。特に大きなものとしては:

libvirt

libvirtの継続的な更新に追従する形で、v8.6.0がUbuntu 22.10では利用されています。これには多くの修正と改善と新機能が含まれます:

openvswitch

Ubuntu 22.10に含まれるopenvswitch 3.0.0には、次の一般的な更新と変更点が含まれています:

OpenStack

Ubuntu 22.10 には最新のOpenStackリリースであるZedが含まれます。含まれるコンポーネントは以下の通りです:

このOpenStackリリースに関する詳細は、OpenStack Zedのリリースノートを参照してください。

OpenStack ZedはUbuntu Cloud Archive for OpenStack Zedを通じて、Ubuntu 22.04 LTSのユーザーにも提供されます。

警告: OpenStackデプロイメントをアップグレードすることは重要なプロセスであり、各OpenStackデプロイメント固有のアップグレード手順を計画し、テストを行うよう注意する必要があります。

Jujuを使用してUbuntu OpenStackをデプロイする方法の詳細な情報に関しては、OpenStack Charmリリースノートを必ずお読みください。

プラットフォーム

Cloud Images ☁

Raspberry Pi 🍓

s390x

Ubuntu Server 20.04 LTSから、最小アーキテクチャーレベルセットがz13(および、LinuxONE Rockhopper / Emperor)に引き上げられました。これはUbuntu Server 22.10でも同様に適用され、本日(22.10リリース日時点)で利用されているすべての新しいハードウェアもサポート対象になります。将来的なハードウェアのサポートは、後に追加される可能性があります。 Ubuntu Server 22.10は、LPAR(クラシック、またはDPMシステム)、IBM z/VMゲスト、KVM仮想マシン、LXDや、docker、kubernetesなどの異なるコンテナ環境にインストールすることができます。 Ubuntu Server 20.04 LTSは、ISO、クラウド、コンテナイメージとして提供されます。

22.04以降のIBM ZおよびLinuxONE/s390x固有の機能拡張は以下になります(一部はs390xに限定されないものもあります):

既知の問題点

どのようなリリースにおいても想像される通り、今回のUbuntuのリリースにおいても、ユーザーが遭遇してしまう可能性のある、影響の大きな既知のバグが存在します。現時点で判明している(そして、ワークアラウンドがあるかもしれない)既知の問題点は以下に記載されています。これらの報告のために時間を使う必要はありません。

全般

インストール時のオプションとして、ファイルシステムにzfsを利用し、かつ、暗号化を利用する組み合わせは バグのため無効になっています。このバグは、初回起動時にファイルシステムがマウントされない、というものです。もしzfsと暗号化を組み合わせて利用したい場合、Ubuntu 22.04.1を用いてインストールを行い、Ubuntu 22.10へアップグレードしてください。

Linux kernel

dkmsパッケージは、現時点ではカーネルモジュールをビルド時に適切に署名することができません。この問題はBroadcom製ワイヤレスデバイスを利用したシステムを、セキュアブートを用いる形でクリーンインストールする場合に影響します。dkmsの更新が準備中で、ワークアラウンドがが用意されています

Ubuntu Desktop

現時点ではありません。

Ubuntu Server

現時点ではありません。

Platforms

Cloud Images

ありません。

Raspberry Pi

s390X

ありません。

公式フレーバー

公式フレーバーの各リリースノートは、以下のリンクで参照できます:

より詳しい情報

バグレポート

あなたのコメントやバグレポート、レポートへのコメント・パッチの投稿・提案は、バグの修正や将来のリリース品質の改善につながります。ツールを用いてバグを報告してください。バグの修正を通じて貢献したいのであれば、Bug Squadページが役に立つでしょう。

Ubuntuに参加するには

Ubuntuを支援したいのであれば、以下の支援できる方法の一覧に目を通してみてください。

Ubuntuに関して

Ubuntuに関するより詳しい情報は、UbuntuのWebサイトを確認してください。

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KineticKudu/ReleaseNotes/Ja (last edited 2022-10-30 07:52:26 by kazken3)