Contents

  1. Noble Numbat リリースノート
  2. 目次
  3. イントロダクション
    1. サポート期間
    2. アップグレード
  4. Ubuntu 24.04 LTS の新機能
    1. armhf 2038問題へのサポート
    2. 更新されたパッケージ
    3. Linux kernel 🐧
    4. systemd v255.4
    5. Netplan v1.0 🌐
    6. ツールチェインのアップグレード🛠️
      1. OpenJDK
      2. .NET
      3. Apport
    7. セキュリティ対策の改善🔒
      1. 非特権ユーザーネームスペースの制限
      2. TLS 1.0、1.1、およびDTLS 1.0は強制的に無効化されます
      3. opensslとgnutlsのシステム設定をより一貫したものにしました
      4. 1024 ビット RSA による APT リポジトリ署名キーの非推奨と無効化
      5. pptpd は削除されました
      6. 依存性を削減した OpenSSH
      7. パッケージのセキュリティ強化の改良
    8. パフォーマンス ⚡
      1. パフォーマンスエンジニアリングツール
    9. デフォルト設定の変更 ⚙
      1. proposed ポケットの apt プライオリティ
      2. deb822 によるソース管理
      3. unattended-upgrade によるサービスの再起動
      4. irqbalance はデフォルトでインストールおよび有効ではなくなりました
    10. tzdata パッケージの分割
    11. Ubuntuデスクトップ
      1. インストーラーとアップグレード
      2. 新しいストアアプリケーション
      3. GNOME 👣
      4. デフォルトアプリケーションの変更
      5. 更新された Ubuntu font
      6. 更新されたアプリケーション
      7. 更新されたサブシステム
    12. Ubuntu WSL
      1. Cloud-init のサポート
      2. 新しいドキュメンテーション
      3. 強化
    13. Ubuntu Server
      1. Apache2
      2. Clamav
      3. Chrony
      4. cloud-init v.24.1.3
      5. Containerd
      6. Django
      7. Docker
      8. Dovecot
      9. Exim4
      10. GlusterFS
      11. HAProxy
      12. Kea
      13. libvirt
      14. LXD
      15. Monitoring Plugins
      16. Net SNMP
      17. Nginx
      18. OpenLDAP
      19. OpenVmTools
      20. PAM
      21. Percona Xtrabackup
      22. PHP
      23. PostgreSQL
      24. QEMU
      25. Ruby 3.2
      26. Runc
      27. Samba
      28. Spamassassin
      29. Squid
      30. SSSD
      31. Intel® QuickAssist Technology (Intel® QAT)
      32. Subiquity
      33. Ubuntu HA/クラスタリング
      34. OpenStack
      35. Ceph
      36. Open vSwitch (OVS)およびOpen Virtual Network (OVN)
    14. 各種プラットフォーム
      1. パブリッククラウド・クラウドイメージ
      2. Raspberry Pi 🍓
      3. arm64
      4. IBM ZとLinuxONE
      5. IBM POWER (ppc64el)
      6. RISC-V
  5. 既知の問題
    1. 全般
    2. Linuxカーネル
    3. Ubuntuデスクトップ
    4. Ubuntuサーバー
      1. インストーラー
      2. SambaのAppArmorプロファイル
      3. Docker
      4. PPC64EL
      5. Raspberry Pi
      6. NVIDIA GPUが搭載されたARM64システム
      7. Google Compute Platform
      8. Microsoft Azure
      9. s390X
  6. 公式フレーバー
  7. より詳しい情報
    1. バグレポート
    2. リリース日に優先度がhighやcriticalのCVEが存在する場合はどうなりますか?
    3. Ubuntuに参加するには
    4. Ubuntuに関して

Noble Numbat リリースノート

目次

イントロダクション

このリリースノートには、 Ubuntu 24.04 LTS(Noble Numbat)のリリース概要とUbuntuとそのフレーバーに関する既知の不具合を記述しています。

サポート期間

Ubuntu 24.04 LTS は2029年6月までの5年間サポートされます。もし、Long Term Support(長期サポート)版が必要な場合、24.04.1 リリースされるまでは Ubuntu 22.04 LTSを利用してください。

アップグレード

Ubuntu 23.10 のユーザーは、リリース後すぐに24.04への自動アップグレードが提供されます。 ただし、22.04 LTSのユーザーには、8月15日に予定されている24.04.1 LTSのリリース時に、自動アップグレードが提供されます。

Ubuntu 24.04 LTS の新機能

armhf 2038問題へのサポート

Ubuntu 24.04 LTSは、armhfに存在した2038年問題を解決します。1000以上のパッケージが更新され、32ビットではなく64ビットの値を使って時間を扱うようになり、2920億年先までの時間を扱えるようになりました。

更新されたパッケージ

Linux kernel 🐧

Ubuntu 24.04 LTS は、多くの新しい機能を伴った、新しい Linux Kernel 6.8 とともに提供されます。

詳細な変更点は、Noble Kernel リリースノートの投稿で報告されています。

systemd v255.4

init システムは systemd v255.4 に更新されました。より詳細な、各機能に関する情報は upstream changelog を確認してください。

Netplan v1.0 🌐

ネットワークスタックはNetplan バージョン 1.0に更新されました。WPA2 と WPA3 の同時使用、高性能 SR-IOV ネットワーキングのための Mellanox VF-LAG、VXLAN の改良をサポートしています。また、stable libnetplan1 API や、設定とシステム状態の違いを見つけるための新しい netplan status --diff サブコマンドも提供します。詳しくは、Introducing Netplan v1.0のブログ記事をご覧ください。

ツールチェインのアップグレード🛠️

OpenJDK

Ubuntu 24.04 LTS は、バージョン 17、11、8 のサポートを維持しながら、OpenJDK LTS 21がデフォルトになりました。OpenJDK 17と21は Java 標準に準拠し、他の Java プラットフォームとの相互運用性を確保した TCK 認証も受けています。Ubuntu Pro ユーザー向けに、FIPSに準拠した特別な OpenJDK 11 パッケージも利用できます。

.NET

.NET 8 の導入によって、Ubuntu は .NET コミュニティのサポートにおいて重要な一歩を踏み出します。.NET 8 は、Ubuntu 24.04 LTS と 22.04 LTS の両リリースのライフサイクル全体で完全にサポートされます。これによって、開発者は Ubuntu リリースをアップグレードする前に、アプリケーションを新しい .NET バージョンにアップグレードできます。24.04 LTS からは、.NET のサポートが IBM System Z プラットフォームにも拡張されました。

.NET 6 と.NET 7 の限定サポートパッケージは、PPAから入手できます。

Apport

Apport クラッシュを取り扱うため、 systemd-coredump との統合を追加しました。Ubuntu の開発者は systemd-coredump をまとめてインストールし、coredumpctl を使ってクラッシュデータを解析できるようになりました。Apport は引き続きクラッシュ情報を収集し、Ubuntu Error Tracker と Launchpad に送信します。

セキュリティ対策の改善🔒

非特権ユーザーネームスペースの制限

apparmorパッケージと組み合わせて、Ubuntu カーネルは、非特権ユーザーネームスペースの使用を制限するようになりました。これは、システム上の非特権で制限されていないすべてのプログラムに影響します。デフォルトのAppArmorプロファイルが提供され、非特権および非制限アプリケーションのユーザーネームスペースの使用は許可されますが、その後のユーザーネームスペース内でのあらゆる機能の使用は拒否されます。非特権ユーザーネームスペースの一般的な利用ケースは、独自のサンドボックスを構築するアプリケーションや、コンテナワークロードのスタイルで動作するアプリケーションです。そのため、非特権ユーザーネームスペースの利用を許可する AppArmor プロファイルは、Ubuntu アーカイブから来る一般的なアプリケーションやフレームワーク、Google Chrome、Discord などの人気のあるサードパーティ製アプリケーションにも提供されています。これは、非特権ユーザーネームスペースによってもたらされる、より大きな攻撃対象領域を軽減しようとする、次のステップとなります(最初のステップは、デフォルトでは有効になっていなかった Ubuntu 23.10 でのこの機能の導入でした)。

このようなプロファイルを必要とする可能性のある、すべてのアプリケーションを特定するため、多大な努力が払われていますが、追加のプロファイルが必要となるケースもあることが予想されます。

この場合、問題が発生した場合のために、いくつかのオプションがあります。

TLS 1.0、1.1、およびDTLS 1.0は強制的に無効化されます

opensslとgnutlsのシステム設定をより一貫したものにしました

一部のライブラリでは、設定にアクセスできない場合でもエラーとならない場合があります。これは apparmor が設定ファイルへのアクセスを許可していない場合に発生する可能性があります。openssl と gnutls が広く普及しているため、apparmor のルールはデフォルトで設定ファイルへのアクセスを許可するようになりました。そのため、システム全体の設定がより適切に行われるようになります。

1024 ビット RSA による APT リポジトリ署名キーの非推奨と無効化

24.04のAPTは、リポジトリに 2048 ビットより小さくない RSA 鍵か、Ed25519、または Ed448 で署名することを要求します。古い Launchpad PPA をより強力な鍵で再署名する作業はまだ何週間か続いているため、これは当初は警告に過ぎません。

Launchpad PPA が再署名されたら、影響を受ける PPA を削除して再度追加し、警告を停止することで新しい署名鍵に手動で移行する必要があります。

この警告がエラーとなる最終的な APT 2.8.0 のリリースは、再署名が完了した後しばらくしてから安定版として公開されるはずです。

pptpd は削除されました

依存性を削減した OpenSSH

XZ-utils のバックドアにより、ubuntu の openssh は libsystemd に依存しなくなり、依存関係の数が減り、将来的なセキュリティの問題が発生しにくくなります。

パッケージのセキュリティ強化の改良

パッケージは現在、セキュリティ強化機能でビルドされており、未発見のセキュリティ脆弱性の多くを阻止し、これらを悪用できないようにしています。

gcc コンパイラと dpkg のデフォルトが -D_FORTIFY_SOURCE=2 から -D_FORTIFY_SOURCE=3 に変更され、バッファオーバーフローの検出と緩和が大幅に向上しました。

dpkg のデフォルトが -mbranch-protection=standard 利用するように変更され、arm64 におけるコード再利用攻撃を軽減できるようになりました。

パフォーマンス ⚡

パフォーマンスエンジニアリングツール

パフォーマンスエンジニアリングツールのセットは、関連する Ubuntu システムにデフォルトでインストールされています。さらに、パフォーマンスと信頼性の問題のデバッグを支援するため、 performance-tools メタパッケージが作成されています。詳しくは仕様を参照してください。

デフォルト設定の変更 ⚙

いつものように、デフォルトには多くの変更があり、ほとんどはパッケージの新しいバージョンによるものです。ただし、以前の自動化、設定、チューニングがこれらの設定になんらかの形で依存していた場合、いくつかは説明する価値があります。

proposed ポケットの apt プライオリティ

proposed ポケットは、ソフトウェア更新におけるステージング領域で利用されます。これらの更新は広く一般ユーザーに公開される前に、proposed ポケットに置かれます。

しかし、過去には誰かがテストのために proposed ポケットを有効にすると、proposed ポケットにあるものすべてがシステムに溢れかえってしまう問題がありました。 もし、その中のパッケージの1つだけが奇妙に壊れていたら、あなたの環境でも同じように壊れているでしょう。そして、それはあなたが本当に気にかけていることと無関係なところであれば、定期的なテストに多くの労力を費やすことになり、魅力は半減してしまいます。

デフォルトの優先度を変更することで、ユーザーが意図せずに不安定な可能性のあるアップデートをインストールする可能性が低くなります。そのため、 proposed ポケットのデフォルトのaptの優先度は500から100に下げられました。この変更は Ubuntu Lunar にてすでに行われていましたが、Noble はこれを適用する最初の Ubuntu LTS であり、したがって、以前の proposed ポケットからの消費時間がはるかに長くなります。

この変更により、ユーザーは proposed ポケットから選択的にパッケージをインストールできるようになりました。また、より意識的にアップデートの選択とテストが可能になります。 新しいバージョンのパッケージは、例えば apt-cache policy 経由で常に見ることができますが、自動インストールはされなくなります。 proposed からパッケージをインストールするには、apt install <package>/<release>-proposed のように、インストールしたいポケットを選択する必要があります。

上記は、変更を意識的にテストするのに大いに役立ちます。一方で、自動化された(ほぼ)すべての新バージョンのパッケージを定期的にテストする人にとっては大きなシグナルとなります。特に、独自のワークロードを持つカナリアセットアップでは、他の場所でテストされたものと異なる可能性があるため、意図せず特定のセットアップを壊してしまうことを防ぐことができます。

したがって、こういった状況で、常に proposed とされたものからすべてを取得するといった古い動作に戻りたい場合は、proposed ポケットのバージョンが残りの Ubuntu アーカイブと同じレベルで競合するように、適切なピンの優先順位を 500 に戻す必要があります。これを行うには、/etc/apt/preferences.d/bump-proused-prio のようなファイルに次の内容を記述します:

# Consider proposed all the time, set default priority 500
Package: *
Pin: release a=noble-proposed
Pin-Priority: 500

deb822 によるソース管理

Ubuntu のソース設定は、 去年既に deb822 に移行した PPA にあわせて、/etc/apt/sources.list から、より機能の高い deb822 形式である /etc/apt/sources.list.d/ubuntu.sources に移動しました。 詳細については、仕様を参照してください。

unattended-upgrade によるサービスの再起動

needrestart パッケージが修正され、ライブラリのアップグレードを影響を受ける場合、体系的サービスを再起動するようになりました。そして、これは unattended-upgrade のような非対話的なシナリオにも適用されます。この変更の理由は unattended-upgrade のデフォルトではセキュリティアップデートのみであり、サービスの再起動の失敗は、アップデートにより修正されるはずのセキュリティ問題に実行中のデーモンが晒されたままになるということを意味するためです。

/etc/needrestart/needrestart.confoverride_rc に特定のサービスを追加することで、そのサービスを自動的な再起動から除外することもできます。

詳細はDiscourseの投稿を参照してください。

irqbalance はデフォルトでインストールおよび有効ではなくなりました

irqbalance サービスはマルチプロセッサーシステムでプロセッサー間にハードウェア割り込みを分散させることでパフォーマンスの向上をさせるために設計されています。これは特に複数のデバイスが CPU からの注目を競い合うようなサーバー構成で特に便利です。また、 あるディスカッションに基づいてきたことや、カーネルが積極的にこれをユーザー空間に委任していたことに関連し、 irqbalance サービスは Ubuntu において 14 年にわたりデフォルトで有効となり、利用されてきました。

しかしながら、より広範なエコシステムの発展に伴い、ほとんどの状況において irqbalance は時代に追いつけなくなっています。 irqbalance は引き続き有用ではあるものの、システム管理者が調整しない限り、 irqbalance の提供するポリシーでは、カーネルに組み込まれたデフォルトのポリシーに対して有意な改善が見られません。

それと同時に、 irqbalance が問題を引き起こすケースもいくつか報告されているため、長期間にわたり議論が続けられていますirqbalance は通常、仮想化ゲストに対しては意味をなさず、手動でのチューニングやその他の電力消費やレイテンシーターゲットと競合することもあります。さらに、カーネル、特に多数のデバイスドライバーは当時より進化しており、大抵は同等以上の仕事をこなしなす。

特に cloud images のようないくつかの特定のシナリオでは、すでに以前から irqbalance はデフォルトで無効になっています。同じようなやり方で、別のいくつかの(そしてもっとあるかもしれない)シナリオでは、このプラットフォームではそれがより有用であるという証拠があり、デフォルトで有効のままとしているものもあります。

tzdata パッケージの分割

tzdata パッケージは tzdata、 tzdata-icu、 tzdata-legacy に分割されました。 tzdata パッケージは地理的な地域(大陸ないしは大洋)および都市名の現在のルールに従ったタイムゾーンのみを提供しています。すべてのレガシーなタイムゾーンのシンボリックリンク(アップストリームの backward ファイルで言及されている古いないしは統合されたタイムゾーン)は tzdata-legacy パッケージに移動しました。これには US/* タイムゾーンが含まれます。

レガシーなタイムゾーンや以前の挙動を復元する必要があるケースでは、 tzdata-legacy をインストールしてください。この操作はシステムがネットワーク越しにタイムゾーンを認識するデータを提供する(例: SQL データベース)場合に必要となるかもしれません。

Ubuntuデスクトップ

インストーラーとアップグレード

新しいストアアプリケーション

GNOME 👣

デフォルトアプリケーションの変更

更新された Ubuntu font

Ubuntu フォントファミリーのよりモダンでスリムなバージョンが標準としてリリースされました。22.04 で使用していた古い Ubuntu フォントに戻したい場合は、fonts-ubuntu-classic パッケージをインストールしてください。

更新されたアプリケーション

更新されたサブシステム

Ubuntu WSL

Cloud-init のサポート

cloud-init はクロスプラットフォームなクラウドインスタンスの初期化の業界標準の方法です。cloud-init はすべての主要なクラウドプロバイダー、プライベートクラウドのインフラストラクチャのためのプロビジョニングシステムやベアメタルのインストールにまたがってサポートされています。

WSL 上で cloud-init を使用することで、利用者は自動的かつ繰り返し、お使いの WSL インスタンスを初回ブートで設定できるようになります。このチュートリアルを見て、最初の一歩を踏み出しましょう。

新しいドキュメンテーション

Ubuntu on WSL に固有のドキュメンテーションが Read the Docs 上で利用できます。この進化するプロジェクトは WSL 上の Ubuntu 固有の情報について定期的に新しいコンテンツでアップデートされていきます。

強化

Ubuntu Server

Apache2

Apache2 パッケージはバージョン 2.4.58 にアップデートされました。 Ubuntu Jammy からの主な変更点は次のとおりです:

Ubuntu にも含まれるようになった Apache2 2.4.53 から 2.4.58 までの変更でについてのより詳細な情報は次から確認できます: https://www.apachelounge.com/changelog-2.4.html

Clamav

Ubuntu 22.04 から今回までの間に clamav アンチウイルスツールキットの 1.0.0 がリリースされました。 Ubuntu Jammy 以来の主な変更のいくつかには以下を含みます:

ClamAV 1.0.0 LTS リリースの完全な変更リストは https://blog.clamav.net/2022/11/clamav-100-lts-released.html で見ることができます。 1.0.5 を含む 1.0 ブランチのその後のバグフィックスの詳細については、 Clamav のブログポストを https://blog.clamav.net/ で確認してください。

Chrony

Chrony は 4.5 にアップデートされました。このバージョンでは、 systemd のソケットアクティベーションのサポート、1つのPHC上での複数 refclock、 PTP transparent clock からの是正、 GnuTLS での AES-GCM-SIV および長さに起因するいくつかの NTP ブロッキングを回避するよう NTScookies を短くできる AES-GCM-SIV with Nettle >= 3.9 が追加されました。 DSCP は IPv6 パケットに対してセットされています。新しいオプションがあり、その中には低いパケットレートで PHC トラッキングを改善する hwtimestamp ディレクティブに対する maxpoll、 server/pool/peer ディレクティブへの quantile-based なフィルタリングを追加する maxdelayquant、それに、より安定的で free-running なクロック(例: TCXO, OCXO)でシステムクロックを安定させるための、 refclock ディレクティブのローカルオプションがあります。新しい hwtstimeout ディレクティブは late timestamps のタイムアウトを設定するために追加され、 selectopts コマンドは source-specific な選択オプションを修正するコマンドとして追加されました。

バージョン 4.5 以降のリリースのさらなる情報については、 Chrony のニュースページで確認できます: https://chrony-project.org/news.html

cloud-init v.24.1.3

特筆すべき機能:

破壊的な変更:

Ubuntu Jammy 以来の機能(詳細は cloud-init's Github releases page)

Containerd

containerd パッケージはバージョン 1.7.12 にアップデートされました。これには複数のバグフィックスや Golang の新しいバージョンのサポート、依存関係の更新などが含まれます。次の2つの機能は Ubuntu の最後のリリースから、このバージョンでの新機能です:

いくつかの機能は非推奨とマークされているため、もう使わないようにしてください。非推奨の警告は次の通り:

さらなる情報は アップストリームの changelog を参照してください。

Django

Django はバージョン 4.2.11 にアップデートされ、最新の LTS バグフィックスおよびセキュリティフィックスが提供されます。さらなる情報はアップストリームの 4.2.5 から 4.2.11 の changelog を確認してください。

Docker

docker.io パッケージがバージョン 24.0.7 にアップデートされました。これにはバグフィックスや依存関係の更新が含まれます。中でも特筆すべきは、 zstd output にまつわるデータ破損の修正および containerd のストレージバックエンドの多数の改善です。 さらなる情報については、 アップストリームの changelog を確認してください。

注記: AppArmor 関連のバグがあります。これは runc のために最近追加された AppArmor profile に起因して、コンテナがすぐに停止しないというものです。シグナルを受信しようとしたときに拒否されることから、コンテナは常に SIGKILL で kill されます。このバグについての詳細は こちらで、ワークアラウンドについては こちら で確認できます。

Dovecot

DovecotはUbuntu Jammyの2.3.16から、今回の新しいLTSにおける2.3.21までに、いくつかのマイナーリリースがありました。

新しいdsync_features=no-header-hashes設定が導入され、同じIMAP UIDsが同じメール内容を含むと仮定する最適化が可能になりました。これは、Date/Message-IDヘッダーをキャッシュしないIMAPサーバーで役立ちます。

Ubuntu Jammy以降の変更の詳細については、Dovecotのリリースアナウンス(2.3.172.3.182.3.192.3.20および2.3.21)を参照してください。

Exim4

Exim4メールトランスポートエージェントはバージョン4.97に更新されました。これには、${run...}、${if}、${filter }構造を含む構文解析の修正が数多く含まれています。Query-style lookupは引用符をチェックするようになりました。これは現在のところログに記録されるだけですが、将来のリリースではエラーとして扱われる予定です。長いヘッダーラインを折り返すための拡張オペレーターが追加されました。

その他の注目すべき変更は次のとおりです:

新規インストール時に生成されるデフォルトの設定(/etc/default/exim4)は過去の慣習と異なっており、いくつかの設定(QFLAGS、QUEUEINTERVAL、COMMONOPTIONS、QUEUERUNNEROPTIONS、SMTPLISTENEROPTIONS)は置き換えられていることに注意してください。また、update-exim4defaults スクリプトはもはやEximデーモンの実行パラメータを設定するためには使用されず、ユーザーは/etc/default/exim4を直接編集してカスタマイズすることが推奨されています。また、メッセージに使用される内部的(ただしログ、Received:ヘッダーおよびMessage-ID:ヘッダーに公開される)識別子は、前のリリースよりも長くなっています。

Exim4 4.96および4.97で導入された変更の詳細については、Exim4プロジェクトの変更履歴を参照してください。

GlusterFS

GlusterFSクラスタリングファイルシステムパッケージはバージョン11.1に更新されました。このアップデートに伴い、GlusterFSおよび依存パッケージのパッケージレイアウトにいくつかの変更が加えられました:

以下のパッケージが変更されました:

GlusterFSがもはや32ビットアーキテクチャで利用できないため(LP: #2052734参照)、上記の新しいパッケージはarmhfでは存在しません。

qemuおよびsambaのアップグレードに関する注意事項

qemuまたはsambaのデプロイメントでglusterfsストレージまたはVFSモジュールを使用していた場合、いくつかの考慮が必要です。つまり、次の場合が該当します:

Ubuntu Nobleへのリリースアップグレードにより、これらのパッケージはglusterfsモジュールを 含まない 新しいバージョンに置き換えられます。その場合、リリースアップグレードが完了した後に新しいパッケージを手動でインストールする必要があります:

Ubuntuリリースアップグレードツールにこのロジックを含めることも検討されましたが(ubuntu-develメーリングリストのスレッド)、今回はアップグレードツールの複雑さを増やさないことに決定しました。この変更によりデプロイメントに大きな影響を与える異なるシナリオがある場合は、LP: #2045063にコメントしてください。

HAProxy

HAProxyパッケージはバージョン2.8.5に更新されました。この新しいバージョンにはいくつかの改善とバグ修正が含まれています。詳細については、アップストリームの変更履歴を参照してください。

Kea

Keaパッケージはバージョン2.4.1に更新されました。これはUbuntuで現在サポートされているDHCPサーバーであり、ISCのメンテナンスが終了したISC DHCPを置き換えます。

keama という新しいバイナリパッケージが利用可能になり、NobleにおいてISC DHCPの設定ファイルをKeaに移行するのに役立ちます。

Ubuntu Jammy以降のKeaの主な変更点は以下の通りです。

詳細については、アップストリームのバージョン2.4バージョン2.2のリリースノートを参照してください。

libvirt

libvirt パッケージがバージョン 10.0.0 にアップグレードされました。以下は Ubuntu Jammy からの変更点です。

詳細については、 アップストリームの changelog を確認してください。

LXD

Ubuntuの合理化を続けるという考えのもと、このリリースからUbuntuサーバーにはLXD snapがプリインストールされなくなりました。代わりに、ubuntu-minimalイメージと同様のロジックを適用し、最初の使用時にLXDをインストールする小さなスクリプト(lxd-installer)を使用します。

LXD 5.21.0 LTSがリリースされ、いくつかの便利な機能の追加とその他の操作方法の変更が行われています。詳細については、リリースアナウンスを参照してください。

Monitoring Plugins

今回のUbuntu LTSリリースでのmonitor-pluginsの4回のマイクロバージョンリリース、バージョンは2.3.5になり、多くの修正と機能強化が提供されています。特に注目すべき項目は以下の通りです:

詳細については、2.3.22.3.32.3.4、および2.3.5のリリースアナウンスメントを参照してください。

Net SNMP

Net SNMPパッケージはバージョン5.9.4に更新されました。

いくつかのセキュリティと安定性に関する修正に加えて、Dockerコンテナに対して snmpwalk 実施する時のような、Dockerのオーバーレイファイルシステムを認識するようになりました。

詳細はアップストリームの変更履歴を参照してください。

Nginx

Ubuntu 24.04においてNginx Webサーバーがバージョン1.24に更新され、前のLTSのバージョン1.18から大きく変更されました。これには、OpenSSL 3.0の互換性、PCRE2ライブラリのサポート、デフォルトでTLSv1.3プロトコルの有効化、ストリームモジュールのためのアプリケーション層のプロトコルネゴシエーション(ALPN)のサポート、クライアントSSL証明書のオンライン証明書ステータスプロトコル(OCSP)の検証、HTTP/2サポートの改善などが含まれます。

完全な変更点のリストについては、Nginx 1.201.22および1.24のリリースノートを参照してください。

OpenLDAP

OpenLDAPパッケージがバージョン2.6.7に更新され、いくつかの不具合修正が行われました。詳細については、アップストリームの変更履歴を参照してください。

OpenVmTools

Ubuntu 24.04ではopen-vm-toolsが12.3.5になりました。ここまでのバージョンにおいて、いくつかの重要な問題、脆弱性、Coverity問題が解決されました。さらに、Salt Minionの管理や、Linuxゲスト内で実行されているコンテナのリストを収集して公開する機能がサポートされました。tools.conf設定によって、ファイルシステムがすでにフリーズされていることを無視するopen-vm-tools 12.2.0以前の挙動を復元し、Linuxの静止スナップショットが一時的に利用可能になっています。

12.3.5および11.3.5以降のリリースのアナウンスは、open-vm-toolsのGithubリリースページで確認できます。

PAM

pam_lastlog.so は2038年問題に対応していないため、削除されました

Percona Xtrabackup

Percona XtrabackupがMySQL 8.0.xと共に動作するよう、新しくパッケージングされました。これは、MySQLデータベースのバックアップを作成および復元するツールであり、可用性を維持しながら実行されます。詳細については、Percona Xtrabackupのドキュメントを参照してください。

PHP

PHPパッケージがバージョン8.3.6に更新されました。Ubuntu Jammy以降の主な変更点は以下の通りです。

さらに、apache2の変更により、PHPパッケージが更新された後にapache2サービスが再起動されるようになりました。これはパッケージ側の動作の変更によるです。以前は、needrestartがサービスの再起動の必要性をユーザーに通知していましたが、サービスは自動的には再起動されませんでした。この変更の詳細に関しては、LP: #2038912を確認してください。

詳細はアップストリームの変更履歴を参照してください。

PostgreSQL

PostgreSQLパッケージがバージョン16.2に更新されました。新バージョンにはいくつかのパフォーマンス改善が含まれています。Ubuntu Jammy以降に含まれる主な変更点は以下の通りです。

上記変更の詳細や、PostgreSQL 16で導入されたすべての変更点は、アップストリームのリリースノートを参照してください。

QEMU

QEMU パッケージが 8.2.1 にアップデートされました。 Ubuntu Jammy からの変更点は次のとおりです。

詳細については、関連するアップストリームの changelogs をご覧ください:

Ruby 3.2

デフォルトのRubyインタープリターがバージョン3.2.3に更新されました。多くの新機能とバグ修正があり、いくつかのハイライトは以下の通りです:

いくつかの定数やメソッドはすでに非推奨とされており、今回削除されました。このRubyバージョンに移行する際は、以下に注意してください:

上記のすべてがRuby 3.2から削除され、もはや使用できません。詳細については、アップストリームのリリースアナウンスを参照してください。

Runc

runcパッケージはバージョン1.1.12に更新されました。このバージョンには特にcgroup v2サポートに関連するバグ修正が含まれており、最も重要なこととして、riscv64のサポートが追加されました。詳細については、アップストリームの変更履歴を参照してください。

runcパッケージをカスタマイズしたいユーザーや開発者のために、ソースパッケージは runc (ライブラリパッケージ)と runc-app (アプリケーションパッケージ)に分割されました。これはcontainerdやdocker.ioで行われたものと同じで、安定版へのバックポートを含む将来のメンテナンスの容易さ目的です。

Samba

Sambaパッケージは4.19.xシリーズに更新されました。4.19.0に対するアップストリームのリリースノートはこちらを参照してください: https://www.samba.org/samba/history/samba-4.19.0.html

GlusterFSの(訳注:universeへの)格下げにより(LP: #2045063、およびこのリリースノートのGlusterFSセクションを参照)、Sambaのパッケージでもこの変更に対して少し調整する必要がありました。

以前は samba-vfs-modules パッケージにバイナリとして含まれていたGlusterFS VFSモジュールは、 samba-vfs-modules-extra という新しいバイナリパッケージに移動されました。具体的には、以下のモジュール(およびそれらのマニュアルページ)が samba-vfs-modules-extra に移動されました:

fuse モジュールはglusterライブラリに依存していませんが、一貫性を保つために glusterfs.so と一緒に移動されました。

もし、これらの二つのVFSモジュールのいずれかを使用していたUbuntuリリースからアップグレードする場合は、アップグレード後に samba-vfs-modules-extra をインストールする必要があります:

もしUbuntu Nobleを新規にインストールし、Sambaでglusterfs VFSモジュールを使用したい場合も、samba-vfs-modules-extra をインストールする必要があります。

Spamassassin

Apache SpamAssassin 4.0.0には、過去のリリースよりも多くの調整とバグ修正が含まれています。特に、国際言語のテキスト処理の大幅な改善を含む大きな変更が行われています。

他のメジャーリリースの場合と同様に、4.0.0へのアップグレードには数え切れないほどの機能追加パッチの適用と改善が行われています。Apache SpamAssassin 4.0.0には、分類とパフォーマンスを大幅に向上させる数年間の修正が含まれています。

ExtractText、DMARC、DecodeShortURLsなどの新しいプラグインが追加されました。以前に非推奨とされていたHashCashモジュールは完全に削除されました。do_not_use_mail_spf、do_not_use_mail_spf_queryと同様にMail::SPF::Queryの使用は非推奨とされています。Mail::SPFは、SPFプラグインによって使用される唯一のサポートモジュールとなりました。

その他の注目すべき変更点は以下の通りです:

SpamAssassin 4.0.0のリリースアナウンスには、これらの変更に関するより詳細な情報が提供されています。

Squid

Squidパッケージはバージョン6.6に更新されました。Ubuntu Jammy以降の主な変更点は以下の通りです。

詳細については、アップストリームのリリースノートを参照してください。

SSSD

SSSDパッケージはバージョン2.9.4に更新されました。Ubuntu Jammy以降の変更点は以下の通りです。

Intel® QuickAssist Technology (Intel® QAT)

Intel® QATは第4世代およびそれ以降のIntel® Xeon® Scalable Processorsに組み込まれたアクセラレーターで、CPUコアからの機密データの圧縮・解凍、暗号化・復号、公開鍵データ暗号化タスクをオフロードし、それらの操作を高速化し、貴重な計算リソースを節約します。

Ubuntu 24.04で有効化されたコンポーネントは次のとおりです:

このパッケージは、Intel® QATデバイスへのアクセスを可能にし、Intel® QAT APIを提供し、そのサンプルコードが含まれるユーザーランドのライブラリです。 詳細についてはプロジェクトのリポジトリを参照してください。

このパッケージは、OpenSSLとQATライブラリの間に位置する、Intel® QAT OpenSSLエンジンプラグインを共有ライブラリとして提供します。このエンジンを使うと、Intel最適化ライブラリ(ipp-cryptoやintel-ipsec-mb)の使用やそれらの操作をQATにオフロードするよう設定できるようになります。 詳細についてはプロジェクトのリポジトリを参照してください。

このパッケージは、deflate*およびlz4*アルゴリズムを使用して、圧縮および解凍の作業をIntel QATデバイスにオフロードすることにより、それらのサービスを高速化するユーザー空間のライブラリを提供します。 詳細についてはプロジェクトのリポジトリを参照してください。

Intel® Integrated Performance Primitives Cryptography(Intel® IPP Cryptography)は、各種Intel® CPUに高度に最適化された、セキュアで高速かつ軽量な暗号化機能を構築するためのライブラリです。 詳細についてはプロジェクトのリポジトリを参照してください。

Intel® Multi-Buffer Crypto for IPsec Libraryは、主に対称暗号アプリケーションに焦点を当てた暗号の高速化ソフトウェアです。 詳細はプロジェクトのリポジトリを参照してください。

Subiquity

サーバーインストーラー向けの新しいSubiquityがリリースされました。詳しいことはGitHub上の24.04.1のリリースノートを参照してください。

Ubuntu HA/クラスタリング

Pacemaker

Pacemakerパッケージはバージョン2.1.6に更新されました。jammy以降にいくつかの修正と、APIの変更、新機能の追加が行われています。詳細については、アップストリームの変更履歴を参照してください。

Resource Agents

Resource Agentsパッケージはバージョン4.13.0に更新されました。

注目すべき変更として、PostgresSQLサポートがアップストリーム側で改善されたことです。pgsqlエージェントはresource-agents-baseパッケージに移動され、我々が厳選したリソースエージェントの一部となりました。

さらに、移行用のresource-agentsパッケージは削除されました。リソースエージェントをインストールするには、resource-agents-baseパッケージ化resource-agents-extraパッケージをインストールしてください。それぞれのパッケージからエージェントが利用できます。利用できるエージェントはパッケージの説明欄にリストアップしてあります。

さらなる情報については、アップストリームの変更履歴を参照してください。

OpenStack

OpenStack2024.1 (Caracal)リリースに更新されました。これにはAodh、Barbican、Ceilometer、Designate、Glance、Heat、Horizon、Ironic、Keystone、Magnum、Manila、Masakari、Mistral、Neutron、Nova、Octavia、Swift、Watcher、Zaqarのパッケージが含まれます。

Murano、Senlin、Sahara、Freezer、Solumはすべて、2024.1においてinactiveであると宣言されましたので、Ubuntuから削除されています。

このリリースは、Ubuntu Cloud Archiveを通じてUbuntu 22.04 LTSにも提供されます。

Ceph

Cephは19.2.0(Squid)リリースの準備段階のスナップショットに更新されました。正式リリース版がSRUが提供される見込みです。

このリリースは、Ubuntu Cloud Archiveを通じてUbuntu 22.04 LTSにも提供されます。

Open vSwitch (OVS)およびOpen Virtual Network (OVN)

Open vSwitchは3.3.0リリースに更新されました。

Open Virtual Networkは24.03リリースに更新されました。

このリリースは、Ubuntu Cloud Archiveを通じてUbuntu 22.04 LTSにも提供されます。

各種プラットフォーム

パブリッククラウド・クラウドイメージ

全体

Vagrant

Ubuntu 24.04から、CanonicalはVagrantイメージの提供を行わなくなりました。これはアップストリームの変更に伴う、Debian側でのメンテナンスに関する疑問と、CanonicalがUbuntuのパッケージリポジトリからvagrantを削除したことによるものです。Vgrantイメージを生成するコードは、参照用に、さらに将来的にCanonicalがもしサポートできたときのためにlivecd-rootfsに残されています。スクラッチからUbuntu Base Imageを作成する方法については、 https://documentation.ubuntu.com/public-images/en/latest/public-images-how-to/build-vagrant-with-bartender/ にて提供されています。

パブリックイメージ(cloud-images.ubuntu.com)

AWS EC2

Microsoft Azure

network:
    version: 2
    ethernets:
        ephemeral:
            dhcp4: true
            dhcp4-overrides:
                use-dns: false
            match:
                driver: hv_netvsc
                name: '!eth0'
            optional: true
        hotpluggedeth0:
            dhcp4: true
            match:
                driver: hv_netvsc
                name: 'eth0'

netplanの設定を反映するためには、ユーザーはインスタンスを再起動する必要があります。

Google

Oracle

これらの変更点による不具合を報告するには

最小イメージにおいて予期しない変更や不具合を見つけた場合は、cloud-imagesのチケットとして報告してください。

Raspberry Pi 🍓

Pi 5 LTS

24.04(noble)はRaspberry Pi 5のarm64サーバーとデスクトップの両方をサポートする、最初のLTSリリースとなります。

ブラウザーのアクセラレーション

Firefoxブラウザーは、mesa 23.2が22.04(jammy)にバックポートされたあと、必要なコンテンツsnapが再生成されることで、3Dアクセラレーションをサポートするようになりました。クラッシクなaquariumのサンプルにより、新しいグラフィックススタックのパフォーマンスを確認できます。Pi 5において1080pの解像度のフルスクリーンで60fpsをスムーズに表示できています。

電力監視

Pi 5では電源の監視用にpemmicanパッケージが提供されるようになりました。

サーバーイメージでは、ログイン時のMOTDにおいて、制限なく利用できるための5Aの供給に失敗したかどうか、節電機能が最後のリセット要因かどうかを示すようになります。電圧低下時・過電流時にカーネルに警告メッセージが表示されます。

デスクトップイメージでは、これらの問題が発生した際にデスクトップに通知が表示され、さらなる情報の取得やこのタイプの将来の警告の抑制オプションが提供されます。

32-bit(armhf)イメージはありません

24.04(noble)から、Raspberry Pi用の32-bit(armhf)イメージは作成されなくなりました。64-bit(arm64)イメージのみが作成されます。誤解を避けるために伝えておくと、これはRaspberry Piでarmhfアーキテクチャーがサポートされなくなるという *意味ではありません* 。nobleでは「foreign architecture」としてarmhfを引き続きサポートします。

armhfを「foreign architecture」としてarm64イメージに追加するには、次のコマンドを実行してください:

$ sudo dpkg --add-architecture armhf
$ sudo apt update

その後、次のようにarmhfパッケージをインストールします:

$ sudo apt install SOME-PACKAGE:armhf

気をつけなければならないのは、armhfカーネルが存在しないこと(主にPi 5が32-bitカーネルをサポートされないことによります)、さらに現在armhfイメージを使っているユーザーは、nobleに直接アップグレード *できない* ことです。

armhfはnobleのライフサクルにおいて引き続きサポートされたアーキテクチャーであり続けますが、noble以降ではarmhfはサポートされません。将来のリリースにおいて、armhfイメージは提供されず、foreign archtectureとしても利用できなくなります。

サーバーにおけるよりシンプルなBluetooth

サーバーイメージでBluetooth機能を有効化するために、 pi-bluetooth パッケージをインストールする必要はなくなりました。通常の bluezパッケージをインストールするだけで、カーネルによってBluetoothが設定されます。

arm64

新しい「arm64+largemem」ISOイメージは、64Kページサイズのカーネルを含んでいます。大きなページサイズはスループットを向上させますが、メモリー使用量が増加するため、メモリーサイズが大きなサーバーに適しています。このISOイメージの典型的な使用例としては、機械学習や大きなエントリーを持つデータベース、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)などが該当します。

IBM ZとLinuxONE

IBM POWER (ppc64el)

RISC-V

Ubuntu 24.04はStarFive VisionFive 2ボードをサポートする最初のLTSです。 サポートされているボードの概要は「Download Ubuntu for RISC-V Platforms」を参照してください。

RISC-V Ubuntuのユーザーランドは、すべてのRVA20ハードウェアと互換性があります。

既知の問題

予想される通り、あらゆるリリースと同じように、今回のUbuntuリリースにもユーザーが陥りそうな重大な既知の不具合がいくつか存在します。現時点で判明している不具合(およびいくつかの回避策)をここに記録しておきます。これらの不具合については、改めて報告する必要はありません。

全般

Linuxカーネル

* 24.04 GAカーネル(6.8.0-31)のipu6ドライバーには、いくつかのIntel MIPIカメラの初期化に失敗する問題が見つかっています。カーネルチームは将来的なカーネルのSRUで修正するよう作業中です(LP: #2061747)。

Ubuntuデスクトップ

Ubuntuサーバー

インストーラー

apt:
  fallback: offline-install

SambaのAppArmorプロファイル

LP: #2063079の問題により、Sambaの smbd.service ユニットファイルは、既存の共有設定に応じてAppArmorプロファイルを動的に作成するヘルパースクリプトの呼び出しをやめました。

初期設定では、Sambaの smbd サービスは「制限状態(confined)」ではありません。よってこの問題による影響を受けるには、以下の手順を踏んでおく必要があります。

したがって、この手順を踏んで24.04にアップグレードするユーザーのみが、この問題に対して影響を受けることになります。リリース後すぐに、この問題を修正するSRUを行います。

Docker

最近追加された runc 用のAppArmorプロファイルにより、コンテナをすぐに停止できないというAppArmor関連の不具合が存在します。シグナルを受信しようとする際に拒否されるため、コンテナは常に SIGKILL で強制終了されてしまいます。この不具合の詳細は LP: 2063099で確認できますし、回避方法は こちらのコメント に記載されています。

PPC64EL

Raspberry Pi

NVIDIA GPUが搭載されたARM64システム

Google Compute Platform

新しいGCEイメージはリリース後間もなく構築および公開され、デフォルトでこのgoogle-guest-agentの挙動が無効になります。

Microsoft Azure

s390X

まだありません。

公式フレーバー

公式フレーバーのリリースノートは次のリンクから確認できます:

より詳しい情報

バグレポート

あなたのコメントやバグレポート、レポートへのコメント・パッチの投稿・提案は、バグの修正や将来のリリース品質の改善につながります。ツールを用いてバグを報告してください。バグの修正を通じて貢献したいのであれば、Bug Squadのページが役に立つでしょう。

リリース日に優先度がhighやcriticalのCVEが存在する場合はどうなりますか?

サーバーやデスクトップ、Cloudイメージはリリース日に合わせてリリースされる予定ですが、一部例外もあります。

万が一、リリース当日に優先度がcriticalまたはhighであるCVEが発表された場合、リリースチームは以下の対応策を行うことで合意しています:

これは、ubuntu-releaseメーリングリストにて2023年3月から4月にかけて議論されました。

また、このメーリングリストのスレッドでは、リリース前に優先度がhighまたはCriticalなCVEに対処するために、パッケージのアップデートや、セキュリティポケットにプッシュできない技術的またはポリシーによる理由がないことも確認されました。

Ubuntuに参加するには

Ubuntuを支援したいのであれば、以下の支援できる方法の一覧に目を通してみてください: community.ubuntu.com/contribute

Ubuntuに関して

Ubuntuに関するより詳しい情報は、Ubuntuサイトを確認してください。

Ubuntuの開発に関するアナウンスを受け取るには、Ubuntu開発アナウンスメーリングリストを購読してください。

NobleNumbat/ReleaseNotes/Ja (last edited 2024-05-24 10:13:44 by kazken3)