UbuntuDesktop

Revision 12 as of 2012-04-26 15:21:48

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Ubuntuの新機能

デスクトップインターフェース

  • 新しいアプローチとして、手軽な検索やアクセス、Indicator操作を実現する「HUD」(Heads-Up Display)機能が搭載されました。「Alt」キーを押してから文字や単語を入力することで、関連するメニュー項目が表示されます。この機能はあいまい検索をサポートしています。行いたい項目を選択し、「Enter」キーを押すことで実行できます。検索には「その時点で選択されているアプリケーション」のメニュー項目や、表示されているIndicatorアイテム(Eメール管理や音楽再生、セッションのログアウトなど)も含まれます。これまでの操作とは異なり、検索して選択するだけで、ありとあらゆる操作を行うことができます。
  • システムの設定には、新しい"オプション"が追加され、Unityの見た目や挙動をカスタマイズできるようになりました。

  • NautilusのクイックリストサポートがUnity Launcherに追加されました。

  • ClickPadは、タッチパッドの表面に物理ボタンが統合されたデバイスです。Ubuntu 12.04ではこうしたデバイスのサポートをさらに強化し、ClickPadデバイスのボタンを押さえたまま、別の指でマウスカーソルを操作することができるようになりました。

    • ClickPadサポートは、「Click Action」機能と競合してしまうため、追加の制御が必要になります。Click Actionにより、複数の指でタッチパッドに触れた状態でクリックすることができます。Ubuntuのデフォルト設定では、Click Actionとして、「二本の指がタッチパッドに触れている状態でボタンが押された場合、右クリックとみなす」機能が設定されています。しかしながら、これはClickPadで求められる操作と競合するため、ClickPadデバイスでは、12.04においてはClick Actionは無効に設定されています。

    • 多くのSynaptics製ClickPadは、そのままの状態で動作します。AppleのMacBookトラックパッドも同様です。Apple Magic Trackpadや、より多くのSynaptic製ClickPadは、次のリリースで対応する予定です。

  • Network Managerは、dnsmasqを用いて名前解決の信頼性を強化し、また、VPNセッションにおけるDNSの使い分け(split-DNS)をサポートします。こちらに詳しい情報があります。

  • IPv6とIPv4は、Network Managerから等しくサポートされるようになりました。「ネットワークに接続された状態」になるために、IPv4アドレスは必須ではなくなりました。

デスクトップアプリケーション

  • デフォルトの音楽プレイヤーは、Rhythmboxに変更されました。以前と同様、Ubuntu One Music Storeも含まれています。

  • LibreOfficeは3.5.2に更新されました。

  • GNOMEは3.4.1に更新されました。GNOME 3.4のリリースノートを確認し、新機能や改良項目を確認してください。ごく簡単な抜粋は次の通りです。

    • - ファイル操作(Nautilus)が、アンドゥ操作に対応しました。

      - 同梱されるゲームが現代化され、現実的なヘルプや整理されたメニュー、そしてなめらかなインターフェースを実現するようになりました。

  • Remmina+FreeRDPが新しいリモートデスクトップクライアントになりました。Vinagre+rdesktopに変わる新しい選択肢です。

  • IcedTea Javaプラグインは、ubuntu-restricted-addonsパッケージの一部としてはインストールされなくなりました。パッケージとしては残っており、個別にインストールすることは可能です。(889171)

ソフトウェアセンター

  • 新しいソフトウェアをソフトウェアセンターから導入した場合、必要なlanguage supportパッケージ(インターフェースの翻訳やスペルチェック機能・ヘルプファイル等)を自動的に導入するようになりました。もしこれを削除したい場合、ソフトウェアのインストール後に「言語サポート」を開いてください。
  • パーソナライズされた「おすすめ機能」をオプトイン方式で有効にできます。この機能を利用することで、ユーザーはカテゴリーやアプリケーションごとに「おすすめ」情報を入手することができます。
  • 支払いの方法として、PayPalをサポートしました。

  • Web Directoryを用いることで、友だちにアプリケーションを勧めることができます。
  • 複数のスクリーンショットや、動画による紹介をサポートするようになりました。
  • 起動時間や全体の動作を高速化しました。
  • ubuntu-backportsプロジェクトから複数のバージョンのソフトウェアを導入するための機能を強化しました。

Ubuntu One

  • コントロールパネルやインストーラー、セットアップウィザード、フォルダの同期の追加/削除設定などが一新されました。
  • Proxy環境での動作を更新しました。
  • Ubuntu One Contacts sync機能は、Evolutionをサポートしなくなりました。

共通インフラストラクチャ

  • Ubuntu 11.10までの「管理者」ユーザーは、「admin」Unixグループに所属することでsudo権限を付与されていました。12.04では、「管理者」ユーザーは「sudo」グループによって権限を付与します。これは、Ubuntuをアップストリームの実装やDebianに合わせたものです。互換性を維持するため、12.04では「admin」グループに所属していればsudoによる管理者特権アクセスが可能なままです。
  • ハイバネート(suspend to disk)は、デフォルトでは無効になっています。これは、安定性の問題が見つかったことと、非常に遅いこと、そして二種類のサスペンドモードによって混乱が引き起こされるためです。812394 も参照してください。ハイバネートを有効にしたい場合、この手順を用いてください。

  • pm-utilsパッケージに、新しく2種類のスクリプトが追加されました。バッテリー駆動時に、USBと、さまざまなPCIデバイスの消費電力を下げるためのものです。多くのデスクトップパッケージがこの挙動を妨害しないようにあわせて改良され、消費電力を低減させています。これにより、バッテリー駆動時間の向上が得られるでしょう。
  • すべてのUbuntuシステムにおいて、resolvconfによって/etc/resolv.confが管理されるようになります。より詳細な情報はこちらで得られます。

  • Backportsリポジトリが、これまでより容易に利用できるようになりました。これを用いることで、新しいバージョンへのアップグレードを簡単に行うことができます。Ubuntu Backportsリポジトリはデフォルトで有効になっています。ただし、Backports由来のパッケージは暗黙ではインストールされません。パッケージ管理ソフトウェアから明示的にBackports由来のソフトウェアを指定する必要があります。一度Backportsに含まれるバージョンを導入すると、以降はBackportsからより新しいバージョンのソフトウェアが自動的に導入されるようになります。
  • DVDイメージ。DVDイメージの整理により、おおむね1.5GB程度の容量に縮小されました。DVDに含まれないソフトウェアは、ダウンロードによって入手できます。

Linux v3.2.14 Kernel

Ubuntu 12.04 LTSは、メインラインカーネルv3.0系から、v3.2系に更新されました。リリース時点では3.2.0-23.36カーネルが採用されています。このカーネルはアップストリームのv3.2.14 stable Linux kernelをベースにしています。メインラインカーネルv3.0からv3.2の間に、多くの新機能が追加されました。主要な点は次の通りです。

  • ext4ファイルシステムが、より大きなブロックサイズをサポートします。
  • btrfsファイルシステムに、データの完全性問題を改善するための改良が加わります。
  • device mapperに、シンプロビジョニング機能と再帰的スナップショット機能が加わります。
  • 大きなライトバック負荷が発生した場合のパフォーマンスが改善されます。
  • 輻輳が生じているネットワークにおけるパフォーマンスが改善されます。
  • ext3ファイルシステム上での移動操作が、ファイルシステムバリアを利用したものになります。
  • メモリアロケータに改良が加わります。
  • VFSのスケーラビリティが強化されます。
  • iSCSIの実装が新しいものになります。
  • Software RAIDの実装に、バッドブロック対応が追加されます。

11.10で採用されているUbuntuカーネル3.0.0-12.20からの更新点は、次の通りです。

Upstart 1.5

Upstartをバージョン1.5に更新しました。より詳細な情報が、Upstart Technical Overview(未訳)にあります。

GNU Toolchain

Ubuntu 12.04には、デフォルトのtoolchainとしてGCC 4.6.3 (Linaro GCC 4.6-2012.02の修正を追加したもの)、binutils 2.22、eglibc 2.15とLinaro gdb 7.4-2012.04が含まれます。

11.10と比較した場合、toolchainはマイナーバージョンの変更とバグフィックスだけが追加されています。10.04 LTSと比較した場合、GCCのアップデートが含まれます。

  • より良い標準をサポートするため、フロントエンド実装が更新されています(次の実装を含みます。Ada 2012、Objective-C 2.0、ISO C++ standardに基づくC++0x(実験的サポート)、Fortran 2003と2008、Go)。
  • 最適化が強化されました。inter-procedural optimizationsと、link time optimization (LTO)の強化を含みます。

より詳細な情報は、アップストリームの情報を参照してください(GCC-4.6, GCC-4.5, binutils, gas, ld, gdb)。

Python Toolchain

  • Ubuntu 12.04にはPython 2.7.3 とPython 3.2.3が含まれます。Python 2.6はインストールできなくなりました。

  • Python 3系に対するより強力なサポートを提供しています。次のソフトウェアはPython 3系をベースとしています。python-dbus, python-feedparser, germinate, lazr.ui, wadllib, python-defer, python-keyring, python-qt4。これ以外にもPython 3系列に移植されたソフトウェアを含みます。

Java Toolchain

Javaのデフォルトランタイムは、OpenJDK 6b24 (IcedTea 1.11.1)です。OpenJDK 7u3 (IcedTea 2.1)を追加パッケージとして導入することもできます。

インストール

概要

Ubuntuのインストールを、よりシンプルにする一方で、ディスク設定の選択肢を拡張しました。それぞれの操作の詳細説明を見直し、選択した操作の結果を、より分かりやすく把握できるようにしています。

UbuntuのDesktop CDから起動されるインストーラーは、インターネットに接続されていれば、既存のUbuntu環境をアップグレードしたり、あるいは再インストールしたりすることができます。

ダウンロード

Ubuntu 12.04イメージは、以下を用いることで近くにあるミラーサイトからダウンロードできます。

これ以外のイメージは、以下から入手できます。

システム要求

Ubuntu 12.04の最低メモリ要求は、Desktop環境を用いる場合は384MBです。

注意:環境によっては、システム上のメモリがグラフィックカードによって専有されることがあります。もしもシステムにぎりぎり最低限のメモリしかない場合、インストールに長い時間がかかる可能性があります。しかしながら、ひとたびインストールが完了すれば通常通り利用することができるでしょう。

少ないメモリしかない環境では、インストーラーから「Ubuntuをインストールする」を選択して起動するか、Desktop CDではなく、Alternate CDを用いてください。

アップグレード

Ubuntu 11.10からのアップグレード

デスクトップ環境のUbuntu 11.10からのアップグレードを行うには、「アップデートマネージャー」を利用してください。これにより、次のようなメッセージが表示されるはずです。「新しいディストリビューション '12.04' が利用可能です」。「アップグレード」ボタンを押し、画面に表示された手順に沿って作業を進めてください。

Ubuntu 10.04 LTS から Ubuntu 12.04へのアップグレード

デスクトップ環境のUbuntu 10.04 LTSからネットワーク経由でアップグレードを行うには、次の手順を用いてください。

  1. 「システム」→「システム管理」→「ソフトウェアソース」とメニューを辿ります。
  2. 「アップデート」タブを開き、「新バージョンの通知」を開き、「長期サポート版」を選択して「閉じる」ボタンを押します。
  3. 「Alt」キーと「F2」キーを同時押しして、開いたウインドウに「update-manager」と入力します。
    1. 「再チェック」ボタンを押し、新しいアップデートを確認します。もし既存のアップデートがある場合は、「インストール」ボタンを押してすべて適用しておきます。適用が完了したら、もう一度「再チェック」ボタンを押します。
    2. 新しいリリースがある旨のメッセージが表示されるので、「アップグレード」ボタンを押し、画面に表示された手順に沿って作業を進めます。

他のリリースからのアップグレード

Ubuntuの他のリリースバージョンを利用している場合、まず11.10にアップグレードしてから12.04にアップグレードしてください。

11.10へのアップグレードに関する情報は、upgrade instructionsを参照してください。

システム要求

  • 32bit環境での最低メモリ容量は、384MBです。64bitインストールでは512MBが最低限必要です。最低容量ぎりぎりのシステムでは、Desktop CDからの起動時に「Ubuntuをインストール」を選択して起動し、完全なLive環境は動作させずに、メモリへの要求を削減することを強く推奨します。
  • Ubuntu 12.04のインストールイメージは、PAEをサポートしない古いコンピューターをサポートしていません。該当するコンピューターを利用している場合、まず10.04か11.10をインストールし、そこから12.04にアップグレードしてください。もしくは、LubuntuかXubuntuのイメージを利用してください。12.04よりも新しいリリースでは、PAE非対応のコンピューターには対応しなくなります。

Known Issues

Boot, Installation and Post-Installation

  • Importing of existing Windows user accounts fails in some cases. (987902)

  • Wubi (the Ubuntu installer for Windows) is not available as an option on the Ubuntu Desktop/DVD any more. Instead, it is now a separate download.
  • A bug in the firmware on certain Samsung laptop models leaves these machines at risk of being rendered inoperable ("bricked") when booted in UEFI mode. Steps have been taken with the kernel in 12.04.2 to mitigate this problem, but only a future firmware update from Samsung will resolve this issue with 100% reliability. It is therefore recommended that users boot their systems in CSM ("compatibility support module") mode to avoid this issue. (1040557)

  • Performing automatic encrypted LVM installation using Kubuntu and Xubuntu 12.04.4 alternate installer images results in a failure to configure encrypted volumes. Please either use manual partitioning to create encrypted volumes with any non-default "IV algorithm" setting or use 12.04.3 media to complete the installation. (1276739)

Upgrades

  • If you have overridden the value of APT::Cache-Limit in /etc/apt/apt.conf or /etc/apt/apt.conf.d, you should remove these settings before upgrading. The release-upgrader-apt used by update-manager for upgrades from lucid to precise no longer has any hard coded limit on the cache size.
  • If you are running a KVM host with libvirt and are upgrading from Ubuntu 10.04 LTS to 12.04 LTS you may find that some existing virtual machines are no longer recognized (virsh list --all). A change to each guest's XML file may be needed, related to how console and serial devices are now configured. (931350)

Kernel

  • On ARM omap images, the networking support for the Beagle XM board is broken (838200)

  • On systems with an ATI Radeon 9200 graphics card the system will boot to a black screen. As a work around edit the kernel command line in the boot loader and add "nomodeset". (725580)

  • Fujitsu Siemens Amilo M 7400 and Maxdata 7000DX wireless RF kill handling triggers a kernel panic preventing wireless from operating correctly. This may be worked around by editing your kernel command line and adding "noexec=off". (979253)

  • Beagle XM systems which are capable of running at 1GHZ will be initialised at 800MHZ leading to slower than optimal performance. (771537)

  • Some EFI systems fail to boot in EFI mode. BIOS mode is advised in these situations. (721576)

Desktop Interface

  • When using the LiveCD in certain languages such as French and choosing "Try Ubuntu" at the prompt, the keyboard will be brought up with the US keyboard map instead of the correct one for the chosen language. To avoid this bug, users can press any key at the very first splash screen and select their language here instead. (985065)

Please install available updates to ensure that the issues below will be fixed on your system.

  • Unity Dash (opened via the "Ubuntu" button in the top of the Launcher, or after pressing the <Super> key) may appear sluggish or slow to respond. This is caused by excessive redrawing of the screen contents in some circumstances. (980924)

  • Unity Launcher. If an application is pinned and then unpinned from the Unity Launcher using right-click->Un/Lock to Launcher repeatedly the application may vanish from the Launcher. It is necessary to log out and login again. This relates to an application monitoring framework called "Bamf" (978401)

  • Window titlebars do not update on ATI graphics hardware with the "fglrx" driver. A solution to this problem will be delivered in an update. (770283)

  • On some NVidia cards, when using the proprietary driver, moving windows and other large screen updates causes some tearing. (600178)

Desktop Applications

  • The mail client Evolution may delete folders and their contents as they are renamed or moved around in IMAP (and IMAP+) accounts. It is recommended to copy folders and contents before attempting to move or rename them. (957341)

Support

  • 5 years (Long Term Support).