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イントロダクション

このリリースノートには、 Ubuntu 19.04 (Disco Dingo) のリリース概要とUbuntu 19.04とそのフレーバーに関する既知の不具合を記述しています。

サポート期間

Ubuntu 19.04 は2020年1月までの9ヶ月間サポートされます。 長期サポートが必要な場合は、Ubuntu 18.04 LTSの利用を推奨いたします。

公式フレーバーのリリースノート

公式フレーバーのリリースノートはこちらで確認できます。


Ubuntu 19.04を入手する

Ubuntu 19.04をダウンロードする

イメージはお近くのミラーサイトからもダウンロードできるでしょう。

ISO およびフラッシュ可能なイメージはこちらからダウンロードできます:

http://releases.ubuntu.com/19.04/ (Ubuntu Desktop and Server)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu/releases/19.04/release/ (Less Popular Ubuntu Images)
http://cloud-images.ubuntu.com/daily/server/disco/current/ (Ubuntu Cloud Images)
http://cdimage.ubuntu.com/netboot/19.04/ (Ubuntu Netboot)
http://cdimage.ubuntu.com/kubuntu/releases/19.04/release/ (Kubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/releases/19.04/release/ (Lubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-budgie/releases/19.04/release/ (Ubuntu Budgie)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntukylin/releases/19.04/release/ (Ubuntu Kylin)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-mate/releases/19.04/release/ (Ubuntu MATE)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntustudio/releases/19.04/release/ (Ubuntu Studio)
http://cdimage.ubuntu.com/xubuntu/releases/19.04/release/ (Xubuntu)

Ubuntu 18.04 LTSからのアップグレード

デスクトップ環境でのアップグレード手順は次のとおりです:

サーバー環境でアップグレードするには、次の手順を用います:

注意: サーバーのアップグレードではGNU screenを使用しており、通信が切断されてしまった場合などでも自動的に再アタッチします。

Ubuntu DeskotpおよびUbuntu Serverのオフラインでのアップグレードオプションはありません。公式ミラーや各地の接続可能なミラーのいずれかにネットワーク接続できることを確認して、上記の指示に従ってください。

i386環境でのアップグレード

i386アーキテクチャーのユーザーは、Ubuntu 18.10へアップグレードできません。i386アーキテクチャーは現在サポートの終了について検討中であり、すでにリリースされているものより短いサポート期間のそれに移行するべきではないからです。


Ubuntu 19.04 の新機能

アップグレードされたパッケージ

Linux カーネル🐧

Ubuntu 19.04 は Linux リリースシリーズ 5.0 をベースにしています。 このカーネルには、次のサポートが含まれます: AMD Radeon RX Vega M graphics processor 、 Raspbery Pi 3B および 3B+ の完全なサポート、 Qualcomm Snapdragon 845 、多くの UBS 3.2 および USB Type-C の改善、 Intel Cannonlake グラフィックス、電源節約の大幅な改善、 Skylake X サーバーの P-State ドライバーサポート、 POWER メモリー保護キーのサポート、 AMD Secure Encrypted Virtualization に対する KVM のサポート、リモートおよびダイレクトなShared Memory Communication (SMC-R/D)、 Open for Business (OFB) および IBM Z 上での zcrypt および、その他、 18.04 LTS で採用された カーネル 4.15 以降の多数の改善。

ツールチェインのアップグレード 🛠️

Ubuntu 19.04 はリフレッシュされた最先端のツールチェインが採用されています。その中には次のものが含まれます: libc 2.29 、 ☕ OpenJDK 11 、 boost 1.67 、 rustc 1.31 およびアップデートされた GCC 8.3 とオプションで GCC 9 、 🐍 Python 3.7.3 がデフォルトとなり、 💎 ruby 2.5.5 、 php 7.2.15 、 🐪 perl 5.28.1 および golang 1.10.4。 POWER および AArch64 のツールチェインでもクロスコンパイラ―方面で改善があり ARM 、 S390X および RISCV64 をターゲットしたクロスコンパイルが有効になりました。

Ubuntu Desktop

Desktop のアップデート

Ubuntu 19.04 は最新の GNOME デスクトップ 3.32 を同梱しています。これにより、パフォーマンスの改善、バグフィックスや重要な新機能の導入が行われています。

Ubuntu Server

qemu

QEMU は 3.1 リリースへアップデートされました。

Cosmic からの大きな変更点については、 3.03.1 の changelog をご確認してください。

以前のバージョンからの移行は通常通りサポートされています。アップグレードの際は、 マシンタイプのアップグレード が常に推奨されます。これにより、最新版でのすべての改善や修正の恩恵を受けることができます。

QEMU は今や virglrenderer が有効となっており、これにより、仮想 3D GPU を QEMU 仮想マシンの内部に作ることができます。これは GPU パススルーには劣るものの、プラットフォームが古典的な PCI パススルー や よりモダンな mediated devices に対応していない場合にも簡単に使えます。

libvirt

libvirt はバージョン 5.0 へアップグレードされました。 Cosmic で採用されている 4.6 以降の詳細についてはアップストリームの changelog をご確認ください。

多くの変更の中で注目すべきは、 GL enabled graphicsmediated devices をゲストごとに生成されるカスタムな apparmor プロファイルで守りながら設定できることができる点です。これは、前述の QEMU セクションで言及した GPU ベースの mediated devicesVirGL を利用する上で必要となります。

dpdk

Ubuntu には 18.11.x の最新の DPDK stable リリースブランチが含まれています。最新 (非 stable) のバージョンは 19.20 はDPDK の (Open vSwitch のような) ダウンストリームプロジェクトと互換性がなく採用されていません。

DPDKの依存関係は、多かれ少なかれ共通でテストされたコンポーネントになるよう再構築されました。これによりDPDKをインストールするほとんどの環境でフットプリントは小さくなり、アクティブになりうるコードが少なくなっています。

詳細は リリースノート を確認してください。

samba

Samba はバージョン 4.10.x へとアップデートされました。ここでの大きな変更の1つは Python 3 のサポートです。 19.04 では、 samba およびその依存関係は、 tdb を除き、すべて Python 3 にのみ依存しています。 tdb は依然として Python 2 パッケージ、つまり、 python-tdb をビルドしていますが、 samba 本体を含め、その他の全ては Python 3 のみです。

open-vm-tools

VMware ゲストとして、より統合された状態で実行できるようにすべく、 Ubuntu 19.04 は最新の open-vm-tools バージョン 10.3.10 を採用しています。詳細な変更内容はアップストリームの changelog を参照してください。

Raspberry Pi 🥧

Ubuntu 19.04 では raspi3 ubuntu-server プレインストールイメージで Blutooth サポートを簡単に有効にできるようになっています: pi-bluetooth package (いまや multiverse で利用可能です)を sudo apt install pi-bluetooth とコマンドを実行して、インストールしてください。

注意点としては、サポートされている Bluetooth を持つ Raspberry Pi デバイス(執筆時点で Raspberry Pi 3B 、 3B+ および 3A+)はどんなときでも、シリアルコンソールまたは Bluetooth サポートのどちらか一方が有効にできる点があります。 pi-bluetooth パッケージをインストールして、 /boot/firmware/config.txt を編集し、 enable_uart=1 にセットすると、シリアルコンソールが有効になり、 enable_uart=0 にセットすると Bluetooth が有効になります。変更は次回再起動時に有効になります。

OpenStack Stein

Ubuntu 19.04 には最新の OpenStack リリースである Stein が同梱されています。 次のコンポーネントが含まれています:

OpenStack のこのリリースについて、完全な詳細を確認するには OpenStack Stein のリリースノートを参照してください。

OpenStack Stein は Ubuntu Cloud Archive を通じて、 Ubuntu 18.04 LTS ユーザー向けにも OpenStack Stein が提供されます。

警告: デプロイされたOpenStack環境のアップグレードは容易にできるとは言いがたいプロセスであり、 OpenStack 毎に固有のアップグレード手順の計画やテストを気にするべきものです。

Jujuを利用したUbunu OpenStackのデプロイ方法についてのさらなる情報は OpenStack Charm リリースノートを必ず読んでください。

Open vSwitch

Open vSwitch は2.11へアップグレードされました。

詳細はリリースノートをご確認ください。

s390x

IBM Z および LinuxONE / s390x 固有の強化内容(18.10以降)には以下が含まれます。

既知の問題

予想される通り、あらゆるリリースと同じように、今回のUbuntu 19.04のリリースにもユーザーが陥りそうな重大な既知の不具合がいくつか存在します。現時点で判明している不具合(およびいくつかの回避策)をここに記録しておきます。これらの不具合については、再度報告する必要はありません。

Desktop

日本語環境独自の記述

mozc-utils-guiがLiveセッションから削除されました

Ubuntu 19.04からmozc-utils-gui(「Mozcの設定」ソフトウェア)が公式版のLiveイメージから削除されました。これはmozc-utils-guiがQtに依存しているもののQtライブラリはすべてuniverseへと移行したことによる措置です。これにより公式版のLiveセッションとUbuntuのインストール直後はMozcから各種設定ツールを起動できません(日本語変換自体は可能です)。

mozc-utils-guiをインストールしたい場合は「システム設定」の「地域と言語」から「インストールされている言語の管理」を起動してください。有効化されている言語パックのうちインストールされていないパッケージが存在する場合は、その旨表示されますので画面の指示に従ってください。

経緯の詳細は以下のツリーを参照してください。


公式フレーバー

公式フレーバーの各リリースノートは、以下のリンクより参照できます::


より詳しい情報

バグレポート

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バグの修正を通じて貢献したいのであれば、 Bug Squad ページが役に立つでしょう。

Ubuntuに参加するには

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Ubuntuに関して

Ubuntuに関するより詳しい情報は、 Ubuntu サイトUbuntu wiki を確認してください。

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DiscoDingo/ReleaseNotes/Ja (last edited 2019-06-01 05:45:20 by cosmos-door)