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このリリースノートは、Ubuntu 8.10とそのバリエーションに関する既知の不具合について記述しています。 このリリースノートは、Ubuntu 8.10とその派生品に関する既知の不具合について記述しています。
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== 「推奨パッケージ」としてデフォルトでインストールされるパッケージ == == 「推奨パッケージ」の自動的なインストール ==
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Debianポリシーマニュアルに基づいて(Debianポリシーマニュアルには「'Recommends' フィールドには、特別な場合でないかぎり一緒に使用されるパッケージが書かれます」とあります)、デフォルトではパッケージマネジメントシステムが「Recommends:」に記述されたパッケージを、「Dependes:」に書かれたものと同じようにインストールするようになりました。もし特定のパッケージでこの動作をさせたくない場合、「`apt-get --no-install-recommends`」を指定してください。また、常に設定するのであれば、「`/etc/apt/apt.conf`」に「`APT::Install-Recommends`」を設定してください。ただし、この設定を行うと、一部のプログラムでは期待される機能の一部が使えなくなることがあります。 Debianポリシーマニュアルに基づいて(Debianポリシーマニュアルには「'Recommends' フィールドには、特別な場合でないかぎり一緒に使用されるパッケージが書かれます」とあります)、デフォルトではパッケージマネジメントシステムが「Recommends:」に記述されたパッケージを、「Dependes:」に書かれたものと同じようにインストールするようになりました。もし特定のパッケージでこの動作をさせたくない場合、「`apt-get --no-install-recommends`」を指定してください。また、常に設定するのであれば、「`/etc/apt/apt.conf`」に「`APT::Install-Recommends "false";`」を設定してください。ただし、この設定を行うと、一部のプログラムでは期待される機能の一部が使えなくなることがあります。
Line 19: Line 19:
Ubuntu 8.04のユーザは、Ubuntu 8.10に簡単で自動化されたプロセスでアップグレードすることができます。より古いUbuntuを利用しているユーザは、最初にUbuntu 8.04へアップグレードしなければなりません。より詳しい手順は、http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading にあるかもしれません。 Ubuntu 8.04 LTSのユーザは、Ubuntu 8.10に簡単で自動化されたプロセスでアップグレードすることができます。より古いUbuntuを利用しているユーザは、最初にUbuntu 8.04 LTSへアップグレードしなければなりません。より詳しい手順は、http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading にあるかもしれません。
Line 23: Line 23:
NVIDIAの71系・96系プロプライエタリドライバ(これはUbuntu 8.04では{{{nvidia-glx-legacy}}}や{{{nvidia-glx}}}として提供されていました)は、Ubuntu 8.10に含まれるX.Orgと互換性がありません。NVIDIA TNT・TNT2・TNT Ultra・Ge``Force・Ge``Force2・Ge``Force3・Ge``Force4・Vantaなどのハードウェアを利用している場合、アップグレード時にフリーな{{{nv}}}ドライバへの差し換えが行われます。このドライバは3Dアクセラレーションをサポートしていません。 NVIDIAの71系・96系プロプライエタリドライバ(これはUbuntu 8.04 LTSでは{{{nvidia-glx-legacy}}}や{{{nvidia-glx}}}として提供されていました)は、Ubuntu 8.10に含まれるX.Orgと互換性がありません。NVIDIA TNT・TNT2・TNT Ultra・Ge``Force・Ge``Force2・Ge``Force3・Ge``Force4・Vantaなどのハードウェアを利用している場合、アップグレード時にフリーな{{{nv}}}ドライバへの差し換えが行われます。このドライバは3Dアクセラレーションをサポートしていません。
Line 37: Line 37:
Ubuntu 8.10に含まれるLinuxカーネル2.6.27には、リアルタイム版のカネルが含まれていません。Ubuntu``Studio 8.04を利用されていて、リアルタイムカーネルが必要な方は、Ubuntu``Studio 8.10にアップグレードしない方が良いでしょう。 Ubuntu 8.10に含まれていリアルタイム版のLinuxカーネルには、SMPサポが含まれていません。マルチコア・マルチプロセッサな環境でUbuntu``Studio 8.04を利用されていて、リアルタイムカーネルが必要な方は、現時点ではUbuntu``Studio 8.10にアップグレードしない方が良いでしょう。
Line 43: Line 43:
Linuxカーネル2.6.27に含まれているIntel 4965無線LANカードの{{{iwlagn}}}ドライバは、802.11n無線ネットワークを使っている場合にカーネルパニックを引き起こすことがあります。この問題に遭遇した場合、{{{linux-backports-modules-intrepid}}}パッケージをインストールし、より新しいバージョンのドライバを利用することでこの問題を解決することができます(新しいドライバを使わなければ問題を解決できないことは把握できていましたが、修正版をカーネルパッケージ本体に含めることができなかったのです)。 Linuxカーネル2.6.27に含まれているIntel 4965無線LANカードの{{{iwlagn}}}ドライバは、802.11nや802.11g無線ネットワークを使っている場合にカーネルパニックを引き起こすことがあります。この問題に遭遇した場合、{{{linux-backports-modules-intrepid}}}パッケージをインストールし、より新しいバージョンのドライバを利用することでこの問題を解決することができます(新しいドライバを使わなければ問題を解決できないことは把握できていましたが、修正版をカーネルパッケージ本体に含めることができなかったのです)。
Line 45: Line 45:
== TCPタイムスタンプ == == Intel 3945/4965のアンテナをオフにして起動すると、起動中はオンできない ==
Line 47: Line 47:
Linuxカーネル2.6.27から、TCPパケットのタイムスタンプオプション([[http://www.ietf.org/rfc/rfc1323.txt|RFC 1323]])がセットされるようになりました。このオプションは1992年当時のものに比べて、遙かに広帯域で・時間がかかり・レイテンシの大きな経路を通過する場合のパフォーマンスを向上させ、さらに広帯域な環境での信頼性を向上させますが、不幸な偶然によってこれまで無効になっていました。 Intel 3945やIntel 4965といった無線チップセットとアンテナのオン・オフを切り替えられるスイッチ(killswitch)を搭載したラップトップにおいて、このスイッチを使って無線アンテナをオフにして起動すると、起動中にこのスイッチを使ってアンテナの電源を入れることができません。回避策として、常にオンにした状態で起動してください。カーネルのアップデートによって、この問題が解決される予定です。
Line 49: Line 49:
しかし、この変更によって、一部のユーザには問題が起きるかもしれません。接続先のサーバとユーザの間に、バグのあるルータが挟まっている場合に限られると信じていますが(たとえば、一部のVerizon DSLサービス(訳注:アメリカの大手ISP)を利用しているユーザから問題に遭遇したという報告があります)。もしインターネット接続全般にはほとんど問題がないにも関わらず、どこか特定のWebサイトに接続できない場合、次のコマンドを試してみてください。
{{{
sudo sysctl -w net.ipv4.tcp_timestamps=0
}}}

この変更は、コンピュータを再起動すると元に戻ってしまいます。この操作で問題が解決したのであれば、「`sudo editor /etc/sysctl.conf`」で設定ファイルを開き、次の行を追加した上で保存し、再起動後も設定が反映されるようにしてください。
{{{
net.ipv4.tcp_timestamps = 0
}}}

このバグの根本的な原因は、あなたがお使いのルータ(ご家庭で利用されているブロードバンドルータ・無線LANルータなども含みます)か、プロバイダのルータにあります。もしお持ちのルータに新しいファームウェアが提供されているのであれば、メーカーの案内する手順にしたがってアップグレードしてみてください。もしくは、ルータのメーカーや、プロバイダのサポートセンターに連絡してみてください。同時に、Linuxカーネルの開発者たちは相互運用性を取り戻すため、これらのルータでTCPタイムスタンプオプションが正しく機能するような方法を探しています。この修正は8.10リリース後に、安定性向上のためのアップデートとして取り込まれる予定です。

詳細:[[https://launchpad.net/bugs/264019|bug #264019]]
また、我々はこの問題に対するドキュメントを提供して頂いた、[[http://wiki.mandriva.com/en/2009.0_Errata#TCP_timestamps|Mandriva]]に感謝を申し上げます。
== Atheros ath5k無線ドライバの無効化 ==
Linux 2.6.27におけるAtheros製の無線デバイス用{{{ath5k}}}ドライバは、いくつかの無線デバイス用である{{{madwifi}}}ドライバと一緒に使うと干渉する可能性があるため、初期状態では無効化されています。ほとんどのAtheros製チップセットは{{{madwifi}}}ドライバを使えば動作しますが、一部の新しいチップセットについては動作せず、{{{madwifi}}}ドライバを使ったWPA認証を利用できない可能性があります。{{{madwifi}}}で動作しないAtheros製デバイスを持っている場合、{{{linux-backports-modules-intrepid-generic}}}パッケージをインストールし、新しい{{{ath5k}}}ドライバを利用すると良いでしょう。この{{{linux-backports-modules-intrepid-generic}}}、標準ではインストールされていませんが、Ubuntu 8.10 CD/DVDイメージには同梱されているので、簡単にインストールできるでしょう。

このリリースノートは、Ubuntu 8.10とその派生品に関する既知の不具合について記述しています。

最低限必要な環境

Ubuntu 8.10では、動作に必要な最低現のメモリとして256MBを要求します(一部のコンピュータでは、グラフィックカードが利用するために、メインメモリの一部を自動的に消費していることに注意してください)。

もし最低限のメモリしか搭載していない場合、通常の環境に比べて、インストールに非常に時間がかかります。ただし、インストールが正常に完了すれば、利用する上ではあまり問題は起こりません。メモリの少ないシステムではDesktop CDを用いてインストールする場合は、「コンピュータに変更を加えずにUbuntuを使ってみる」を選択するのではなく、「Ubuntuをインストールする」をメニューで選択し、インストーラーだけを動作させると良いでしょう。

インストール

「推奨パッケージ」の自動的なインストール

Debianポリシーマニュアルに基づいて(Debianポリシーマニュアルには「'Recommends' フィールドには、特別な場合でないかぎり一緒に使用されるパッケージが書かれます」とあります)、デフォルトではパッケージマネジメントシステムが「Recommends:」に記述されたパッケージを、「Dependes:」に書かれたものと同じようにインストールするようになりました。もし特定のパッケージでこの動作をさせたくない場合、「apt-get --no-install-recommends」を指定してください。また、常に設定するのであれば、「/etc/apt/apt.conf」に「APT::Install-Recommends "false";」を設定してください。ただし、この設定を行うと、一部のプログラムでは期待される機能の一部が使えなくなることがあります。

アップグレード

Ubuntu 8.04 LTSのユーザは、Ubuntu 8.10に簡単で自動化されたプロセスでアップグレードすることができます。より古いUbuntuを利用しているユーザは、最初にUbuntu 8.04 LTSへアップグレードしなければなりません。より詳しい手順は、http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading にあるかもしれません。

NVIDIAの「レガシー」ビデオカードのサポート

NVIDIAの71系・96系プロプライエタリドライバ(これはUbuntu 8.04 LTSではnvidia-glx-legacynvidia-glxとして提供されていました)は、Ubuntu 8.10に含まれるX.Orgと互換性がありません。NVIDIA TNT・TNT2・TNT Ultra・GeForce・GeForce2・GeForce3・GeForce4・Vantaなどのハードウェアを利用している場合、アップグレード時にフリーなnvドライバへの差し換えが行われます。このドライバは3Dアクセラレーションをサポートしていません。

これ以外のNVIDIAハードウェアのユーザの場合、173系・177系のドライバであるnvidia-glx-173nvidia-glx-177への差し換えが行われます。しかし、96系・71系ドライバと異なり、173系・177系ドライバはSSEをサポートしたCPU(たとえばIntel PentiumIIIやAMD Athlon XP以降)でしか動作しません(訳注:Intel CoreシリーズやPentium Dualcore・Pentium M、最近のCeleronやAMD Phenomシリーズ、Athlon64などでは全く問題ありません)。SSEをサポートしていない古いCPUを利用する場合、古いNVIDIAのハードウェアを利用している場合と同じく、nvドライバへの差し換えが行われます。

X.Orgの入力デバイスについて

X.Orgの設定ファイル(/etc/X11/xorg.conf)には、まだマウスやキーボードの設定を行うInputDeviceという設定項目が残されていますが、これらの設定は無視されます。これはinput-hotplug機能が利用されているからです。キーボード設定は/etc/default/console-setupのものが利用されます。変更したい場合、「sudo dpkg-reconfigure console-setup」を実行して行います。この変更を行った場合、HALとXの再起動が必要です(例:システムを再起動します)。

X.Orgのevdevのxmodmapには互換性がありません

X.Org 1.5の新しいevdev入力ドライバは、Ubuntu 8.04 LTSまでのものと異なるキーコードを出力します。もしこれまでに~/.Xmodmapファイルを用いてキーバインドを設定していた場合、アップグレード時に手動で変換するか無効にする必要があります。

UbuntuStudioのリアルタイムカーネルのサポートについて

Ubuntu 8.10に含まれているリアルタイム版のLinuxカーネルには、SMPサポートが含まれていません。マルチコア・マルチプロセッサな環境でUbuntuStudio 8.04を利用されていて、リアルタイムカーネルが必要な方は、現時点ではUbuntuStudio 8.10にアップグレードしない方が良いでしょう。

その他の不具合

Intel 4965 無線LANカードを使っていると、フリーズすることがある

Linuxカーネル2.6.27に含まれているIntel 4965無線LANカードのiwlagnドライバは、802.11nや802.11g無線ネットワークを使っている場合にカーネルパニックを引き起こすことがあります。この問題に遭遇した場合、linux-backports-modules-intrepidパッケージをインストールし、より新しいバージョンのドライバを利用することでこの問題を解決することができます(新しいドライバを使わなければ問題を解決できないことは把握できていましたが、修正版をカーネルパッケージ本体に含めることができなかったのです)。

Intel 3945/4965のアンテナをオフにして起動すると、起動中はオンできない

Intel 3945やIntel 4965といった無線チップセットとアンテナのオン・オフを切り替えられるスイッチ(killswitch)を搭載したラップトップにおいて、このスイッチを使って無線アンテナをオフにして起動すると、起動中にこのスイッチを使ってアンテナの電源を入れることができません。回避策として、常にオンにした状態で起動してください。カーネルのアップデートによって、この問題が解決される予定です。

Atheros ath5k無線ドライバの無効化

Linux 2.6.27におけるAtheros製の無線デバイス用ath5kドライバは、いくつかの無線デバイス用であるmadwifiドライバと一緒に使うと干渉する可能性があるため、初期状態では無効化されています。ほとんどのAtheros製チップセットはmadwifiドライバを使えば動作しますが、一部の新しいチップセットについては動作せず、madwifiドライバを使ったWPA認証を利用できない可能性があります。madwifiで動作しないAtheros製デバイスを持っている場合、linux-backports-modules-intrepid-genericパッケージをインストールし、新しいath5kドライバを利用すると良いでしょう。このlinux-backports-modules-intrepid-generic、標準ではインストールされていませんが、Ubuntu 8.10 CD/DVDイメージには同梱されているので、簡単にインストールできるでしょう。

iSCSIの起動における問題

iSCSIのターゲットデバイスを利用している場合、起動時にマウントされないことがあります。これは、/etc/fstabに設定を記述していて、かつ、ブリッジもしくはbonding(訳注:複数のイーサネットデバイスを束ねて利用する設定)を行ったネットワークインターフェースを利用してiSCSIターゲットに接続している場合に発生します。一時的な回避策は、システムが起動してから、イーサネットデバイスが正しく機能する状態になったことを確認した上でopen-iscsiサービスを手動で再起動し、その上でファイルシステムをマウントしなおすことです。通常のイーサネットデバイスを利用したネットワーク設定の場合、この問題には該当しません。

詳細: bug #227848.

IntrepidReleaseNotes/ja (last edited 2009-02-16 07:46:01 by soum4)