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このリリースノートは、Ubuntu 9.10とその派生品に関する既知の不具合について記述しています。原文である英語版のリリースノートは次のページにあります: https://wiki.ubuntu.com/KarmicKoala/ReleaseNotes
最低限必要な環境
Ubuntu 9.10では、動作に必要な最低限のメモリとして256MBを要求します。一部のコンピュータでは、グラフィックカードが利用するために、メインメモリの一部を自動的に消費していることに注意してください。もし最低限のメモリしか搭載していない場合、通常の環境に比べて、インストールに非常に時間がかかります。ただし、インストールが正常に完了すれば、利用する上ではあまり問題は起こりません。
メモリの少ないシステムでDesktop CDを用いてインストールする場合は、「コンピュータに変更を加えずにUbuntuを使ってみる」を選択するのではなく、「Ubuntuをインストールする」をメニューで選択し、インストーラーだけを動作させると良いでしょう。あるいは、Alternate CDを用いてインストールを行ってください。
ARM版 Ubuntu 9.10のリリースノート
開発者向けのUbuntu 9.10 armel移植版のリリースノートは別ページで参照できます。 ARMにインストールする際にぶつかる問題についての情報は https://wiki.ubuntu.com/ARM/KarmicReleaseNotes を参照してください。
インストール
「推奨パッケージ」も自動的にインストールされます
Debianポリシーマニュアルに基づいて(Debianポリシーマニュアルには「'Recommends' フィールドには、特別な場合でないかぎり一緒に使用されるパッケージが書かれます」とあります)、「Recommends:(推奨)」に記述されたパッケージを「Depends:(依存)」に書かれたものと同じようにインストールするよう、パッケージ管理システムの設定が変更されました。もし特定のパッケージでこの動作をさせたくない場合、「apt-get --no-install-recommends」を指定してください。また、常にインストールしないよう設定するのであれば、「/etc/apt/apt.conf」で「APT::Install-Recommends "false";」と設定してください。ただし、この設定を行うと、一部のプログラムでは期待される機能の一部が使えなくなることがあります。
(この変更はUbuntu 8.10で行われました)
自動でパーティションを分割した場合、ハイバネートが使えないかもしれません
インストーラが提示する標準のパーティション分割案によっては、システムの物理メモリサイズよりも小さいスワップ領域が割り当てられる場合があります。この場合、スワップ領域にシステムイメージを書き込みきれないので、ハイバネート(ディスクへのサスペンド)が使用できないかもしれません。ハイバネートを使いたい場合は、スワップ領域のサイズが少なくともシステムの物理メモリのサイズよりも大きいことを確認してください。(354126)
ドライバをインストールする前に、パッケージリストを手動で更新する必要があります
"ハードウェア・ドライバ" ツール(Jockey)がハードウェアを検知し、導入すべきドライバを提案するには、パッケージリストを最新にしておく必要があります。システムへのインストールを行った直後には、これらのパッケージリストは用意されていません。最初にJockeyを実行する前に、(Ubuntuでは) システム->システム管理->アップデート・マネージャ、または(Kubuntuでは) "KPackageKit" を利用してパッケージリストを更新してください。(462704)
Ubuntu 9.10 RCでインストールを行った際に、他のOSオプションがブートメニューに表示されません
Ubuntu 9.10 Release Candidateからインストールした場合、、他にインストールされているオペレーティングシステムは ブートメニューで正しく表示されません。これを修正するには、インストールされたUbuntuシステムを再起動した後でユーザはコマンドラインで sudo update-grub を実行する必要があります。(456776)
(訳注:この問題はあくまで「リリース候補版」でインストールを行った場合です。リリース後にインストールした場合は、この問題には遭遇しません)
デグレード状態のRAIDからの自動起動はインストール後でないと設定できません
インストーラに搭載された "boot from a degraded array"(デグレードしたRAIDからの起動)を許可する設定は、インストール時点ではシステムを適切に設定することができません。インストール後にこれを修正するために、インストール後に dpkg-reconfigure mdadm を実行し、再度オプションを選択してください。 (462258)
Kubuntu Netbook EditionではOEM "prepare for shipping"アイコンが表示されません
Kubuntu Netbook EditionでOEMインストールオプションを使用した場合、デスクトップに "prepare for shipping" アイコンが配置されていません。Kubuntu Netbook EditionでOEMインストールを行うユーザは、代わりにコマンドラインで oem-config-prepare を実行してください。(386099)
UNRインストール時の確認ダイアログが隠れているかもしれません
時として、Ubuntu Netbook Remixのインストールに成功した後に、確認ダイアログが表示されないことがあります。ポップアップウィンドウが再起動を促すダイアログを出すには、トップパネルにあるウィンドウリストの中から選んでクリックするか、切り替わるまでAlt-Tabキーを押すとよいでしょう。(462178)
WubiとUSBディスクのパーシステント領域
Wubiで「パーシステント」領域が有効になったUSBディスクを利用する場合、Windowsのコマンドラインで--force-wubiオプションが必要です。(461566)
Ubuntu Moblin Remix developer preview にはインストールアイコンがありません
Ubuntu Moblin Remix developer previewには、インストーラへのショートカットが Welcome 画面に登録されていません。Live起動セッションからインストールしたい場合、アプリケーション -> 設定(Applications -> Settings)にある「Install Ubuntu」を開くことで行えます。(439656)
分離された /boot パーティションへのインストール
既存の、すでにインストールされたUbuntu(あるいは他のLinux)が存在するところへ、それぞれ独立に(たとえば、「自動リサイズ」を利用して)マルチブートできるようにインストールすると、以前にインストールした環境をブートメニューから選択することができません。これは/boot/grub/grub.cfgの自動設定が誤っているためです。この問題を解決するためのアップデータを、Ubuntu 9.10のリリース後、速やかに提供する予定です。(462961)
アップグレード
Ubuntu 9.04のユーザは、Ubuntu 9.10へ自動化された便利な方法でアップグレードできます。より古いUbuntuを利用しているユーザは、まずはUbuntu 9.04へアップグレードを行ってから、9.10にアップグレードする必要があります。完全な手順は http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading (日本語版: https://wiki.ubuntulinux.jp/UbuntuTips/Install/UpgradeHardy )で確認することができます。
Kubuntuのユーザは、Kubuntu 8.04からKubuntu 9.10へ直接アップグレードすることができます。この方法でアップグレードする場合、Kubuntu 9.04にアップグレードした際の問題点も適用されるので、Ubuntu 9.04のリリースノート(日本語版)も確認したほうが良いでしょう。
モジュールオプションを使った無線帯域の地域制限の設定はサポートされなくなりました
Ubuntu 9.10では、特定の地域ごとに利用可能な無線帯域を制限するために、無線の規制フレームワーク(CRDA)が有効になっています。これまでにお住まいの地域で利用できる特定のチャンネルのアクセスを許可するために、/etc/modprobe.d/optionsで以下のようなモジュールオプションを設定していた場合、無線機能が全く動作しないかもしれません(訳注:8.10のリリースノートでは、一部の無線ドライバを日本で使う場合、この設定を行うよう指示がありました):
- options cfg80211 ieee80211_regdom=JP
Ubuntu 9.10へアップグレードする際は、このカーネルモジュールオプションを削除し、代わりにiw regコマンドを使ってください。
(この変更は9.04で行われました)
Beta版からのアップグレードの場合は手動で作業をする必要があります
Ubuntu 9.10 Betaに含まれていたaptパッケージのバグにより、利用可能なパッケージアップデートの自動通知が妨げられています。Release Candidate以前のUbuntu 9.10をインストールしたりアップグレードしていたユーザは、update-manager を手動で実行し、再チェック をクリックして既存のアップデートをインストールすることで、アップデートが利用可能であるか確認してください。
ワコムのタブレットを利用している場合、X serverがクラッシュします
/etc/X11/xorg.conf内でワコムタブレット用のデバイスエントリーを手動で追加していると、Ubuntu 9.10が自動的設定を行うワコムのドライバと衝突してしまい、起動かシャットダウン時にX serverがクラッシュする原因となります。クラッシュを解消するには、xorg.confからこのエントリーをコメントアウトするか削除してください。(358643)
Ubuntu Netbook Remixでシャットダウンアプレットがアップグレード後に見つかりません
Ubuntu Netbook Remixのアップグレード後に、シャットダウンアプレットがトップパネルで見あたらなくなっているかもしれません。回避策として、現在のアプレットを移動してパネルに利用可能なスペースを空け、空きスペースで右クリックして "表示アプレット・セッション" のアプレットを手動で追加してください。詳細な説明は 461115 を参照してください。
Kubuntuには必要のない電源管理パッケージがインストールされたままになっています
Kubuntuをアップグレードした場合、"kde-guidance-powermanager"パッケージや"guidance-power-manager"パッケージがインストールされたままになっているかもしれません。これらはもう必要のないので、削除することができます。
XorgのCtrl-Alt-Backspaceは標準で無効化されています
Ubuntu 9.04以降では、Xの再起動を強制的に行う Ctrl-Alt-Backspace キーの組み合わせは、偶発的にこのキーを押してしまい誤って再起動してしまう問題を回避するために、標準状態では無効化されています。今回はそれに加えて、Ctrl-Alt-Backspace オプションはXサーバの "DontZap" オプションから置き換わり、Xキーマップ(XKB)オプションとして設定されるため、このオプションをユーザごとに設定できるようになりました。
結果として、Ctrl+Alt+Backspace のショートカットはデスクトップから簡単に有効/無効にすることが可能になっています。
Ubuntuで Ctrl-Alt-Backspace を有効にする
"システム"->"設定"->"キーボード" を選択してください。
- "レイアウト" タブを選択して "レイアウトのオプション" ボタンをクリックしてください。
- "Key sequence to kill the X server" を選択して "Control + Alt + Backspace" を有効にしてください。
Kubuntuで Ctrl-Alt-Backspace を有効にする
- アプリケーションランチャでクリックし "システム設定" を選択してください。
- "国と言語" をクリックしてください。
- "キーボード配列" を選択してください。
- "Enable keyboard layouts" をクリックしてください。(Layoutタブで)
- "Advanced" タブを選択してください。そして "Key sequence to kill the X server" を選択し、"Control + Alt + Backspace" を有効にしてください。
詳細な情報については、https://wiki.ubuntu.com/X/Config/DontZap を参照してください。
アップデートの通知方法が変更されました
Ubuntu 9.04から、従来のGNOMEパネルに通知アイコンを表示する方法ではなく、直接update-managerを起動する方法で、パッケージのアップデートを促すように変更されました。セキュリティアップデートについてはこれまで通り毎日通知されますが、セキュリティに関係ないアップデートについては週に一度の間隔で通知されます。
これまで通り、通知アイコンでアップデートの通知を受信したい場合は、以下のコマンドを使うことで前の設定に戻すことができます:
gconftool -s --type bool /apps/update-notifier/auto_launch false
(この変更はUbuntu 9.04で行われました)
MySQLのアップグレード
Ubuntu 9.10では、デフォルトのMySQLサーバとしてMySQL 5.1が採用されました。しかしながら、MySQL 5.0もuniverseリポジトリからまだ利用することができます。「update-manager」経由でのアップグレードを実行する際は、MySQL 5.0からMySQL 5.1へのマイグレーションを正しく扱うことができます。 しかしながら、「dist-upgrade」を使用してはいけません: mysql-server-5.1に置き換わるのではなく、mysql-server-5.0がアップグレードされてしまいます。update-managerによるアップグレードを行う際、MySQL 5.0を残したい場合は、アップグレードを開始する前に mysql-server と mysql-client パッケージは削除しておいてください。
(訳注:9.04から9.10へのアップグレード時、update-managerを使うとMySQL 5.0から5.1へ正しく移行されます。が、apt-lineを書き換えてdist-upgradeした場合、MySQL5.0のままになってしまいます)
MySQL Clusterのセットアップ
MySQLで MySQL Cluster エンジン (NDB engine)を利用するよう設定している場合は、mysql-dfsg-5.1 パッケージがMySQL Clusterをサポートしていないため、MySQL 5.1へのアップグレードが行われません。代わりに、アップデート前に mysql-server と mysql-client を削除し、mysql-server-5.0を残す必要があります。update-manager は自動的にこの状況を処理します。MySQL 5.0はuniverseに所属しているため、MySQL 5.1 (main所属) のようにはメンテナンスが行き届かない可能性がある点に注意してください。
/etc/event.dは、もう利用されません
Ubuntu 9.10に含まれる upstart では、設定ファイルディレクトリ /etc/event.d が利用されなくなり、代わりに /etc/init が用いられます。 以下のファイルを修正している場合は、これらのファイルは自動的には移行されません。このディレクトリ以下のファイルを修正している場合は、修正した内容を、新しい設定ファイルの記法で ディレクトリ以下に再適用する必要があります(402759)。
Syslogがアップグレードされました
sysklogd パッケージは rsyslog で置き換えられます。/etc/syslog.conf にある設定は自動的に /etc/rsyslog.d/50-default に変換されます。/etc/cron.daily/sysklogd または /etc/cron.weekly/sysklogd でログローテーションの設定を変更していた場合は、/etc/logrotate.d/rsyslog にある新しい設定を変更する必要があります。追加の注意点として、以前のローテーションの設定では、最初にローテートされたファイルの拡張子として .0 を用いていましたが、現在は logrotate を通して .1 が用いられるようになっています。
Eucalyptus 1.5のスナップショットが、1.6への移行で継承されません
Ubuntu Enterprise Cloud(Eucalyptus)をUbuntu 9.04で利用していた環境を9.10に更新した場合、アップグレード後にはすべての既存のスナップショットがなくなります。この問題に遭遇するユーザーのための 9.04 から Ubuntu 9.10 へのアップグレードガイドが、http://help.ubuntu.com/community/UEC に後日準備される予定です。(429781)
その他の不具合
ext4に切り替える場合は手動でGRUBのアップデートが必要です
/ もしくは /boot のファイルシステムを、ext2やext3からext4に変更する場合(その手順については、ext4のWikiをご覧ください)、Ubuntu 9.04にアップグレードした後に grub-install コマンドを実行して、ブートローダを再インストールする必要があります。これを行っていない場合、ブートセクタにインストールされているGRUBのバージョンでは、ext4ファイルシステムからカーネルを読み込むことができず、システムの起動に失敗するでしょう。
(訳注:これらの記載はアップグレード時の注意ですが、主に8.10から9.04へアップグレードした環境想定しています。クリーンインストールされた9.04のGRUBはext4に対応しているため、クリーンインストールされた9.04からのアップグレードでは影響を受けません。)
ext4 ファイルシステムでは巨大なファイルが破損する恐れがあります
Ubuntu 9.10カーネルを使用していて (512MB以上の)巨大なファイルを書き込む際に、(アップグレードではなく)新規インストールした ext4 ファイルシステムでデータが破損したという報告をいくつか受けています。問題は現在調査中ですが、現象が確認されて解決されれば、次のリリースアップデート(訳注:インストール後に行われる、通常のアップデートのことです)で解消されます。日々の操作で巨大なファイルを使用しているユーザは、この問題が解決するまで ext3 ファイルシステムを使用するよう考慮してください。(453579)
Ubuntu Oneクライアントは post-install アップグレードが必要です
データの損失が起こる可能性があるという、Ubuntu 9.10に含まれている Ubuntu oneソフトウェア の重大なバグにより、用心のため Ubuntu One サーバでは、このクライアントバージョンのファイルの同期アクセスは無効にされています。 Ubuntu Oneを利用しようとした際に "Capabilities Mismatch" というエラーを見たユーザは、クライアントの次のリリースアップグレード(リリース後に行われる、通常のアップデート)をインストールする必要があります。アップグレードは、リリース後にすぐに利用可能になり、オリジナルのバグを修正し、Ubuntu One サーバへのファイル同期アクセスが修復されています。ファイルは http://one.ubuntu.com webインタフェース経由で今までのように利用できます。
コンタクトの同期やtomboyの同期サービスは、この問題の影響を受けません。
Upstartジョブはchroot環境で実行できません
chroot環境下にあるプロセスはchroot環境の外で動作するupstartと通信できないため、chroot環境では開始できません(430224)。これは、Upstartがサービススーパーバイザーとして動作し、ジョブを管理する必要があるためです。このことにより、initスクリプトの代わりにupstartジョブを使用するように修正されたいくつかのパッケージは、chroot環境下でのアップグレードに失敗するようになります。ユーザは、chrootで /sbin/initctl が /bin/true を指すよう設定することが推奨されます。chroot環境下で以下のコマンドを実行してください:
dpkg-divert --local --rename --add /sbin/initctl ln -s /bin/true /sbin/initctl
ログインスクリーンが、ブートの関係のないファイルシステムのマウント以前に表示されます。
Ubuntu 9.10で利用される、新しいupstartベースのブートプロセスは、Xサーバーが開始されたら、必要なファイルシステムだけがマウントされた時点でログインスクリーンを表示する仕組みとなっています。これにより、ブートに必要でないファイルシステムは、ログイン時点ではまだマウントされていません。これにより、ログイン時点ではファイルシステムはマウントされていませんし、チェックにおいてエラーが生じる可能性があります。
ユーザーがログイン時点ですべてのファイルシステムがマウントされていることを望むのであれば、/etc/fstabにbootwaitオプションを追加することで挙動を変更することがでいます。
Avahiは.localドメインが存在する場合は起動できません
mDNS "zeroconf" 標準の実装である avahi-daemon パッケージには、衝突する.local DNSドメインが存在する場合に、実行を防ぐためのチェックが含まれています。いくつかのISPでは、自身のネットワーク上でこういった.localドメインを通知していると報告されています。これによりUbuntu 9.10ホストがローカルネットワーク上で通知された名前を見つけることができません。(327362)
このように設定されたネットワーク上でmDNSを強制的に使用するには、ユーザは以下のコマンドを実行することができます:
sudo sed -i -e'/AVAHI_DAEMON_DETECT_LOCAL/s/1/0/' /etc/default/avahi-daemon sudo service avahi-daemon start
EeePCに搭載された、Ralink rt2860無線LANチップをFn+F2で無効にすると、カーネルがクラッシュします
Fn+F2ホットキーによる無線アンテナの無効化は、EeePCのRalink rt2860チップを搭載したモデル(EeePC 900・1000シリーズ)ではカーネルパニックとハングアップを発生させます。この問題を解決するアップデートは、Ubuntu 9.10のリリースには間に合わず、後日行われる予定です。(404626)
MSI Windネットブックに搭載された bison webcamと USB errors
一部のMSI Windや、同種のネットブックに搭載されたuvcvideoドライバを利用するbison webcamによって、USBサポートに問題が起きるため、ネットブックのUSBデバイスの利用や、サスペンド・レジュームの利用ができなくなります。この問題へのワークアラウンドは、Fn+F6 ホットキーでカメラを無効にすることです。 (435352)
Intel 82852/855GMビデオチップでKMSを使うと、Xvが機能しなくなります
Ubuntu 9.10でデフォルトのkernel-mode-setting (KMS)オプションを、82852/855GMグラフィックで利用すると、Xv拡張を利用したビデオ再生が不可能になります。これにより、ビデオ再生を行うアプリケーションでは、著しいCPU負荷の発生や、かくかくしたビデオ再生となってしまうでしょう。ワークアラウンドとして、カーネルのブートオプションとしてnomodeset をGRUBの設定ファイルでセットして、KMSを無効にしてください(GRUB 2の場合:/etc/default/grub を編集し、nomodeset オプションを GRUB_CMDLINE_LINUX 項目に加え、sudo update-grubを実行。GRUB 1の場合: /boot/grub/menu.lst nomodeset オプションを # kopt= で始まる行に追加し、sudo update-grubを実行)(395932)
MSI Windネットブックの輝度がKMS利用時に勝手に上下します
MSI Windネットブック(U90・U100・U120など)における kernel-mode-setting (KMS) の輝度調整のバグにより、デスクトップで輝度を変更すると、おかしな輝度の上下が発生します。これは、輝度が勝手に上がる・勝手に下がるといった現象が継続的に発生するものです。ワークアラウンドとして、この問題に遭遇する場合は KMS を無効にしてください。 (415023)
Kubuntu GUIパッケージ・マネージャは署名されてないパッケージリポジトリからのインストールを警告しません
Kubuntu 9.10で使用されているkpackagekitパッケージマネージャは、PGP(GPG)によって保証されていないリポジトリからパッケージをインストールしようとした場合でもユーザに通知を行いません。/etc/apt/sources.list の設定に署名されていないパッケージリポジトリを設定しており、それらのソースからインストールされる全てのパッケージで通知を受けたいユーザは、apt-get コマンドラインツールを使用して回避してください。
AmarokはLive CDからKubuntuを実行している場合に追加コーデックをダウンロードしません
ライブセッションから実行している場合は、Amarokは必要な場合でも、追加のマルチメディアコーデックをダウンロードしません。このことにより、例えばmp3ファイルが再生できなくなったりします。ハードディスクにシステムをインストールした後では普通に動作します。(362538)
Evince PDFビューアは標準と異なるホームディレクトリでは動作しません
GNOMEのドキュメントビューアであるEvinceには、AppArmorのEnforcingプロファイルが含まれるようになりました。これにより、これまでに問題となっているPDFや画像ライブラリのセキュリティ問題からユーザを保護することができ、システムの安全性が大幅に向上します。 ホームディレクトリを標準以外のパスにして使用しているユーザは、/etc/apparmor.d/tunables/homeでホームディレクトリの設定を行う必要があります。詳細は、https://wiki.ubuntu.com/DebuggingApparmor#Adjusting%20Tunables を参照してください。
UECのWebインターフェースへの初めてのアクセスが拒否されることがあります
UECシステムを開始した際、クライアントからのアクセス時に、インスタンスが「403 Forbidden」エラーを返すことがあります。これはデータベースのdeadlockによるもので、暗黙で行われる再チャレンジにより、自動的に解決されます。この問題の回避策としては、「Cluster」システムがブートしたあとに、「sudo restart eucalyptus」を行ってeucalyptusを再起動してください。(444352)
UEC環境に追加の「Node」をセットアップする際、インストールが失敗することがあります
既存のUbuntu Enterprise Cloud環境の拡張のために、Server CDの「Install Ubuntu Enterprise Cloud」オプションを用いて追加の「Node」コントローラをインストールすることが可能です。このとき、「Node」のインストーラから、「Cluster」コントローラから必要なファイルをダウンロードできなかったと報告されます。これは「Cluster」コントローラへ、誤ったIPアドレスで接続しようとしているためです。
この問題の回避策としては、通常のUbuntu 9.10 Serverをセットアップした上で、再起動後にeucalyptus-nc}パッケージをインストールすることです。さらに、システムの主要なイーサネットインターフェースをブリッジとして設定し、さらに「Cloud」コントローラにおけるEucalyptusユーザーのSSH Keyを、authorized_keysに手動でコピーする必要があります。より詳細な手順は、UECパッケージのインストールチュートリアルの、Step 3を見てください。https://help.ubuntu.com/community/UEC/PackageInstall(458904)
UECのユーザを新規作成した場合、確認メールが届きません
UECの管理者インターフェースに新しいユーザーを追加した場合、登録の確認がEメールとして送付されます。UECの「Cloud」コントローラが本来は確認Eメールをエンドユーザーに投げ直す設定となっていますが、このSMTP設定にバグがあります。回避策として、「Cloud」コントローラのpostfixの設定ファイル/etc/postfix/main.cf において、mynetworks をコメントアウトし、かつ、mynetworks_style オプションのhost を次のように直します。
#mynetworks = 127.0.0.0/8 [::ffff:127.0.0.0]/104 [::1]/128 mynetworks_style = host
その上で、次のコマンドでpostfixをリロードします。 sudo service postfix reload. (459101)
UECのゲストインスタンスでは、ユーザーデータにアクセスすることができません
euca-run-instances で起動されたインスタンスにユーザーデータを送った場合、(-dを用いたり、--user-dataオプションや-fオプションを追加した場合、データが http://169.254.169.254/latest/user-data に base64 エンコードされて返されます。 ec2-init はこれらのユーザーデータを利用前にデコードする必要があり、利用可能に設定することができません。この問題への対処は、9.10のリリース後、速やかに行われる予定です。(461156)
virtio ネットワークを有効にしてUbuntu 8.04をKVMで使うと、クラッシュします。
Ubuntu 8.04 LTSをvirtioネットワークを有効にしてKVM ゲストとしてUbuntu 8.04をUbuntu 9.10ホストで動かすと、KVMがクラッシュします。ワークアラウンドとして、ゲストマシンのインターフェースを、e1000かrt1839をネットワークインターフェースとして指定してください。この問題への対処は現在進行中で、Karmicの将来的な qemu-kvm のアップデートに含まれるでしょう。
Ubuntu 9.10の Samba のドメインコントローラでは Windows 7のドメインメンバが認証に失敗します
Smaba のドメインコントローラをUbuntu 9.10にアップグレードした後で、Sambaドメインに参加する前に http://wiki.samba.org/index.php/Windows7 に書かれているようにレジストリ設定を修正しても、Windows 7 のドメインメンバを認証することができません。この問題の修正は、Ubuntu 9.10をリリースしてまもなく次のリリースアップデート(訳注:インストール後に行われる、通常のアップデートのことです)で提供されます。
Sambaのnmbdデーモンが起動時に開始されません
SambaをインストールしたUbuntu 9.10では、起動時に nmbd デーモンの開始に失敗する可能性があります。この問題を回避するには、システムが起動し終わった時点で sudo service samba restart を実行して、sambaサービスを再起動してください。この問題の修正は、次のリリースアップデートで提供されます。(462169)
SPARCプロセッサはUbuntu 9.10ではサポートされません
Ubuntu 9.10のupstart initシステムは、原因不明のSIGBUSエラーによりsparcアーキテクチャ上では動作しません。SPARCを搭載したシステムでUbuntuを利用しているユーザは、Ubuntu 9.10にアップグレードせず、Ubuntu 9.04のまま利用することが推奨されます。Ubuntu 10.04に向けて、このアーキテクチャ特有のバグの解決への協力が求められています。(436758)
古いATIグラフィックカードで画面が崩れます
32MB以下のビデオRAMを搭載した古いATIグラフィックカードでは、ダイレクトレンダリングの画面が崩れる現象が、 例えば、OSD通知ウィンドウなどで現れることがあります。この問題は、xorgの設定の中で 'RenderAccel' を 無効にすれば動くようになる可能性があります。(426582)
これを行うには、以下のコマンドを実行してXorg設定ファイルを作成してください:
sudo service gdm stop
コンソールにログインして、次のコマンドを実行します。
sudo Xorg -configure
そして、 'RenderAccel' オプションを以下のようにして追加してください:
Section "Device" ... Driver "radeon" Option "RenderAccel" "off" EndSection
設定後、Xを再起動します。
sudo service gdm start
日本語環境に限定される注意点
アップグレードにより、SCIMからiBusに移行されます
Ubuntu 9.10から、これまでのSCIM(scim-anthy)による日本語入力から、iBus(ibus-anthy)が利用されるようになります。アップグレードを行った場合も、SCIMからiBusに移行が行われます。
注意:アップグレード以前にユーザ権限でim-switchを実行した場合など、特定の条件ではiBusが使われないこともあります。さらにこの状態で、アップグレード作業時に「サポートが中止されたパッケージの削除」で旧来のSCIMに必要なパッケージを削除してしまった場合、日本語入力が不可能になることがあります。この場合は「システム」→「システム管理」→「言語サポート」を開いて、日本語入力に必要なパッケージを再導入してください
既存の入力環境の設定を利用したい(設定を引き継ぎたい・同じ機能を使いたい)場合、二つの方法があります。この操作により、9.04までのSCIMベースの環境と同じ設定が利用されるようになります。
SCIMへの設定変更/「日本語Remix」を利用しない場合
まず、「scim-anthy scim-bridge-client-gtk」のみをインストールしてください。その上で、[システム]→[設定]→[システム管理]から[言語サポート]を起動し、「キーボード入力に使うIMシステム」で『scim-bridge』を指定してログアウトしてください。
重要な注意:一部の書籍において、上記で利用する選択肢を『scim』としているものがあります。この操作は誤ったもので、scim-bridgeによる各種アプリケーションとの互換性を機能させなくするため、システム全体の安定性を損ないます。
注意:9.04からアップグレードしたシステムでは、必要なパッケージのインストール前から『scim-bridge』を言語サポートで指定できてしまいます。しかし、必要なパッケージなしではこの設定は正常に動作しません。
SCIMへの設定変更/「日本語Remix」を利用する場合
日本語Remix CDからインストールしたシステムの場合、「scim-anthy scim-bridge-client-gtk scim-tomoe tomoe-l10n tomoe-gtk-l10n」の5つのパッケージをインストールしてください。その上で、[システム]→[設定]→[システム管理]から[言語サポート]を起動し、「キーボード入力に使うIMシステム」で『scim-bridge』を指定してログアウトしてください。
通常のUbuntuのCDを利用してインストールした、あるいは9.04以前からアップグレードを行った場合は、Ubuntu Japanese Teamのリポジトリを追加した上で、5つのパッケージのインストール・言語サポートの設定を行ってください。
重要な注意:一部の書籍において、上記で利用する選択肢を『scim』としているものがあります。この操作は誤ったもので、scim-bridgeによる各種アプリケーションとの互換性を機能させなくするため、システム全体の安定性を損ないます。
注意:9.04からアップグレードしたシステムでは、必要なパッケージのインストール前から『scim-bridge』を言語サポートで指定できてしまいます。しかし、必要なパッケージなしではこの設定は正常に動作しません。
なお、iBusの設定についてはこの記事が参考になるでしょう。
9.04からのアップグレード時、ATOK X3が無効になるかもしれません
※この項目は、8.10から9.04へのアップグレードで問題が発生したため、念のため残されています。通常の9.04かr9.10へのアップグレードにおいては、この問題に遭遇する可能性はありません。
ATOK X3を導入している環境でUbuntu 8.10から9.04にアップグレードする場合、アップグレードの最終段階で行われる「サポートが終了したパッケージの削除」を実行すると、ATOK X3本体やIIIMFなどが誤って削除される現象が確認されています。Ubuntu 9.04から9.10へのアップグレードでは問題の再現性が確認されていませんが、アップグレード操作に注意してください。
ATOK X3が誤って削除された状態で再起動すると、幾つかのアプリケーションは正常に動作しなくなり、数秒でクラッシュする状態に陥ってしまいます。9.04からのアップグレードを行う場合は、「サポートが終了したパッケージの削除」を行わないようにしてください。
すでに「サポートが終了したパッケージの削除」によってATOK X3を削除してしまった場合、日本語フォーラムのこの投稿のように、コンソール上でim-switchを実行して一時的にIMを切り替え、その上でATOK X3を再インストールしてください。
※注意:9.10でATOK X3を利用する場合、 http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=044668 にあるアップデータを適用する必要があります。
ISOイメージを日本語を含むパスに置くと、USBスタートアップディスクの作成に失敗します
USBスタートアップディスクの作成で、日本語などの非ASCII文字(非・英数字)をパスに含むISOイメージを指定して実行すると、「インストールに失敗しました」と表示されます。ISOイメージをホームディレクトリの直下や、ホームディレクトリ内の英語ディレクトリに移動してから、USBスタートアップディスクを作成してください。(460298)
カタカナを含むWindowsユーザ名ではWubiは動作しません
Windowsでカタカナを含むユーザ名を使用している場合、そのままWubiを実行してもすぐに終了してしまい、インストールできません。バグが解決するまでのワークアラウンドとして、C:\temp というディレクトリを作成してからWubiを実行してください。(472591)
9.04からのアップグレード時、OpenOffice.orgなどの翻訳が不要なパッケージと判断されます
Ubuntu 9.04からアップグレードする場合、アップグレードの最終段階で行われる「サポートが終了したパッケージの削除」を実行すると、OpenOffice.orgやThunderbirdの日本語リソースが削除されてしまいます。これは9.10で"language-support-translations-ja"などのパッケージが廃止され、"language-support-*"パッケージに代替され、かつ、アップグレード時には自動的に更新されないためです(アップグレードが完了した後は、"language-support-*"パッケージに更新されます)。削除してしまった場合は、[システム]-[システム管理]-[言語サポート]を開くことで、不足しているパッケージを自動でインストールできます。(434173)
KarmicKoala/ReleaseNotes/ja (last edited 2009-12-08 08:17:07 by soum4)