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イントロダクション
このリリースノートには、 Ubuntu 16.10 (Yakkety Yak)のリリース概要とUbuntu 16.10とそのフレーバーに関する既知の不具合を記述しています。
サポート期間
Ubuntu 16.10は2017年7月までの9ヶ月間サポートされます。長期サポートを必要とする場合は、 Ubuntu 16.04 LTS の使用をおすすめします。
公式フレーバーのリリースノート
公式フレーバーのリリースノートは こちら で確認できます。
Ubuntu 16.10 を入手する
Ubuntu 16.10 をダウンロードする
ISOイメージは、以下からダウンロードできます。お近くのミラーからも入手できるでしょう。
ISOイメージのダウンロードサイト:
http://releases.ubuntu.com/16.10/ (Ubuntu Desktop and Server)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu/releases/16.10/ (Less Popular Ubuntu Images)
http://cloud-images.ubuntu.com/releases/16.10/ (Ubuntu Cloud Server)
http://cdimage.ubuntu.com/netboot/16.10/ (Ubuntu Netboot)
http://cdimage.ubuntu.com/kubuntu/releases/16.10/ (Kubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/releases/16.10/ (Lubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntustudio/releases/16.10/ (Ubuntu Studio)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-gnome/releases/16.10/ (Ubuntu GNOME)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntukylin/releases/16.10/ (Ubuntu Kylin)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-mate/releases/16.10/ (Ubuntu MATE)
http://cdimage.ubuntu.com/xubuntu/releases/16.10/ (Xubuntu)
Ubuntu 16.04 LTS からのアップグレード
デスクトップ環境でのアップグレード手順は次のとおりです。
- システム設定から「ソフトウェアとアップグレード」を開きます。
- 3つめの「アップデート」と書かれたタブを選択します。
- 「Ubuntuの新バージョンの通知」のドロップダウンメニューを「すべての新バージョン」にします。
- Alt + F2を押してコマンドボックスに"update-manager"と入力します(ダブルクオーテーションは付けません)。
- 「ソフトウェアの更新」が開いて、次のように表示されるはずです: 「16.10 が入手可能です」
- 表示されない場合、 "/usr/lib/ubuntu-release-upgrader/check-new-release-gtk" を使用することもできます。
- 「アップグレード」を押し、画面に表示される指示に従います。
サーバー環境でアップグレードするには、次の手順を用います:
update-manager-core をインストールしていない場合はインストールします。
/etc/update-manager/release-upgrades の Prompt 行が normal に設定します。
sudo do-release-upgrade のコマンドでアップグレードツールを起動します。
- 画面に表示される指示に従います。
注意: サーバーのアップグレードではGNU screenを使用しており、通信が切断されてしまった場合などでも自動的に再アタッチします。
Ubuntu DesktopやUbuntu Server向けのオフラインでのアップグレードオプションはありません。公式ミラーや各地の接続可能なミラーのいずれかにネットワーク接続できることを確認して、上記の指示に従ってください。
16.10 の新機能
アップデートされたパッケージ
Linux kernel 4.8
Ubuntu 16.10 は Linux リリースシリーズ 4.8 をベースにしています。
gpg
gpg バイナリーは gnupg2 より提供されるようになりました。
Ubuntu Desktop
LibreOffice 5.2 は 5.2 にアップデートされました。 Ubuntu は GTK3 バージョンをデフォルトで使用するようになりました。
アップデートマネージャーは PPA の changelog エントリーも表示するようになりました(253119)。
GNOME により提供されるアプリケーションは最低でも 3.20 にアップデートしました。多くのアプリケーションは 3.22 にアップデートされています。
systemd が ユーザーセッション で利用されるようになりました。システムセッションでは以前の Ubuntu リリースですでに systemd が使用されています。
Ubuntu Server
OpenStack Newton
Ubuntu 16.10 には最新の OpenStack リリースである Newton が同梱されており、次のコンポーネントが含まれています。
OpenStack Identity - Keystone
OpenStack Imaging - Glance
OpenStack Block Storage - Cinder
OpenStack Compute - Nova
OpenStack Networking - Neutron
OpenStack Telemetry - Ceilometer and Aodh
OpenStack Orchestration - Heat
OpenStack Dashboard - Horizon
OpenStack Object Storage - Swift
OpenStack Database as a Service - Trove
OpenStack DNS - Designate
OpenStack Bare-metal - Ironic
OpenStack Filesystem - Manila
OpenStack Key Manager - Barbican
OpenStack のこのリリースの詳細は OpenStack Newton release notes を参照してください。
OpenStack Newton は Ubuntu Cloud Archive を通じて、 Ubuntu 16.04 LTS ユーザー向けのものが提供されます。
警告: デプロイ済みの OpenStack をアップグレードするのは、単純なプロセスではありません。十分注意して、デプロイ済みの OpenStack 毎に特化したアップグレード手順の計画やテストを行ってください。
OpenStackをJujuを用いてデプロイしている場合、 OpenStack Charm Release Notes を確認してください。
qemu 2.6.1
Qemu は 2.6.1 にアップデートされました。
詳細は Changelog を確認してください。 このリリースはすでに安定版リリースを含んでいます。詳細は 2.6.1 stable release を確認してください。
加えて、このリリースは ppc64le 向けの GPU パススルーを有効にするバックポートを含んでいます。
DPDK 16.07
Ubuntu 16.10 は最新の DPDK のリリースである 16.07 を含んでいます。
詳細は Release Notes を確認してください。
DPDK アプリケーション開発者にとって特筆に値すべきことは、アップストリームでは結合された共有ライブラリの古いメカニズムが非推奨になったことです。 libdpdk.so はリンカースクリプトであり、個別にパッケージされた librte-* のサブライブラリを参照するものになりました。 さらに、DPDKに関連したカーネルモジュールはdkmsベースのパッケージとして提供されています。
libvirt 2.1
Libvirt はバージョン 2.1 にアップデートしました 詳細は Changelogs を確認してください。
Debian との差分を減らすために、 libvirt サービスは libvirtd.service に名前が変更されました。 libvirt-bin.service は後方互換性を維持するためのエイリアスとなりました。
Open vSwitch
Open vSwitch は最新のリリースである 2.6 にアップデートされました。
詳細は Open vSwitch News を確認してください。
openvswitch-switch-dpdk の有効化はアップストリームで変更されました。 そのため、 dpdk を有効とした設定からアップグレードをする場合、有効化設定を適切にアップデートする必要があります。 詳細は /usr/share/doc/openvswitch-switch-dpdk/README.Debian にある関連 Readme を確認してください。
LXD 2.4.1
Ubuntu 16.10 には LXD 2.4.1 が搭載されています。LXDの新しいバージョンの主たる特徴は次のとおりです。
AppArmor プロファイルスタッキングのサポート。これにより、コンテナはそれ自身のAppArmorプロファイルをロードすることができ、 LXD コンテナ内で稼働するタスクを更に安全にすることができます。
AppArmor に機能が追加されたことで、 LXD コンテナ内に Snap パッケージをインストールすことが可能となりました。当面の間、これは "squashfuse" パッケージがインストールされた Ubuntu 16.10 コンテナにおいてのみ可能です。
LXD に新しいネットワークマネジメント機能が追加され、ブリッジや DHCP 設定、トンネルなどの作成と管理が可能となりました。詳しい情報は "lxc network help" やアップストリームの ドキュメント で確認できます。
完全な changelog は https://linuxcontainers.org/lxd/news/ で確認できます。
LXD 2.4.1 はオンラインで試すこともできます https://linuxcontainers.org/lxd/try-it/
cloud-init
cloud-init の最新の開発はすべて 16.04 にも取込まれています。そのため、すでにそれを利用していることでしょう。 最新の改善のいくつかは次のとおりです。
- systemd 統合の変更により、ブート順序がより良い状態で実施され、ディスクおよびネットワーク設定の信頼性が向上しました。
- バグフィックス。
http://cloudinit.readthedocs.io 上のドキュメントのアップデート。
apt設定 向けの新しいフォーマット。
ntp設定 のサポート。
lxd設定 (2.3 以上)のサポート。
Digital Ocean, SmartOS, NoCloud, ConfigDrive 上のネットワーク設定の改善とサポート。
docker 1.12.1
docker.io パッケージはバージョン 1.12.1 にアップデートされました。関連するアップストリームのリリースノートを参照してください (https://github.com/docker/docker/releases/tag/v1.12.1)。
Ubuntu on IBM LinuxONE と z Systems
IBM メインフレーム s390x アーキテクチャーに固有の改善がいくつも施されました。これらに加えて次のような改善があります。
- s390-tools は 1.36.1 にアップデートされ、 dasd quick format をサポートしています。
- numactl パッケージの追加。
- OpenSSLでのハードウェアアクセラレーションの有効化。
- zfcpdump カーネルの利用可能。
そして、その他多くのバグフィックスと改善があります。
既知の問題
どんなリリースでも予想される通り、Ubuntu 16.10のこのリリースにもユーザーが陥りそうな重大な既知の不具合がいくつか存在します。この時点で判明しているバグ(およびいくつかの回避策)をここに記しますので、これらの不具合を再度報告するのに無駄な時間を費やす必要はありません。
起動、インストールおよびインストール後
無線LANが OEM モードあるいはユーザーモードの際にアクセスポイントを表示しません。回避策としては、マシンを再起動すると、すべてが期待通りに動くというものがあります。 (1633012)
XPS13 9434 の Bluetooth ドライバはまったく機能しません。 (1633019)
EC2
いくつかの EC2 インスタンスのタイプでは現在起動できません。理由は、このバージョンでの Ext4 ファイルシステムの作成方法に変更があったためです。リリースまでにはすべてのインスタンスタイプで起動できるようになるでしょう。 (1616879)
PowerPC
PowerPC でディスク全体へのインストールを選択すると、起動不可能なシステムが出来上がります。回避策は、手動でハードディスクのパーティションを設定し、 1GB の ext2 の /boot パーティションを作成することです。また、 /etc/yaboot.conf を /boot/etc/yaboot.conf に移動させ、元の場所にはシンボリックリンクを作成する必要があります。 (1606089)
GCC
GCC はデフォルトでプログラムを PIE (位置独立実行形式) サポートありでコンパイルするように変更され、 アドレス空間配置のランダム化 による恩恵でセキュリティ上の恩恵を受けるようになりました。
これにより、 このパッチ の適用を依然として必要とする Linux カーネルをコンパイルする際に問題が生じる可能性があります。
その他のプログラムでは別の問題が発生するかもしれません。デバッグのガイドラインのいくつかは https://wiki.ubuntu.com/SecurityTeam/PIE から利用できます。
AppArmor
Linux カーネルは実行可能ファイルをどのように実行するかを変更しました。 以前の Linux カーネルのバージョンで作成された AppArmor プロファイルはプログラムを動かすための変更が必要かもしれません。
- エラーメッセージは (dmsg ないしはインストールされていれば、 auditdに) 次のようにログが残されます。
... apparmor="DENIED" operation="file_mmap" ... profile="/usr/sbin/tcpdump" name="/usr/sbin/tcpdump" ... requested_mask="m" denied_mask="m" ...
- 通常は、プロファイルと名前が一致していますが、これは絶対ではありません。
apparmor-utils パッケージの aa-logprof プログラムは、以前にログに取られた AppArmor のメッセージを対話的に表示させることができます。これを試すには、 sudo aa-logprof を使用してください。
Desktop
- GTK+ 3.20 ではテーマ開発者は自分のテーマに変更を加えなければなりません。多くの(一部例外)ポピュラーなテーマは GTK+ 3.20 と互換性があります。
Unity 8 セッションは、 Print Screen を押すとハングアップします。 (1525285)
Unity 8 セッションは、 再生/一時停止などのメディアメタキーを押すとハングアップします。 (1633046)
Unity 8 ウェブブラウザーでは音声が再生されません。 (1632620)
公式フレーバー
公式フレーバーの各リリースノートは、以下のリンクで参照できます:
Kubuntu https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes/Kubuntu
Lubuntu https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes/Lubuntu
Ubuntu GNOME https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes/UbuntuGNOME
Ubuntu Kylin https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes/UbuntuKylin
Ubuntu MATE https://ubuntu-mate.org/blog/ubuntu-mate-yakkety-final-release/
Ubuntu Studio https://wiki.ubuntu.com/YakketyYak/ReleaseNotes/UbuntuStudio
より詳しい情報
バグレポート
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バグの修正を通じて貢献したいのであれば、Bug Squad ページが役に立つでしょう。
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Ubuntuに関して
Ubuntuに関するより詳しい情報は、UbuntuのWebサイトやUbuntu wikiを確認してください。
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YakketyYak/ReleaseNotes/Ja (last edited 2017-02-25 04:42:53 by popo1897)